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中国の外貨準備額
中国の外貨準備額は世界一で、
2011年6月には3.2兆ドルと、日本の三倍近くにあたります。
この準備金の殆どは、ドル資産で運用されてきました。
しかしドル安が続いた為運用の多角化をめざして金等の購入を大幅に増やし、
金相場が急上昇して注目されたのは、皆さんニュース等でご存じかと思います。
安全通貨として認識の高い円を、中国が購入する比率は、
2010年末の時点で前年と比べて五割近く増えていて、三割の金を大きく上回っています。
これが、円高要因の一つとして考えられています。
中国国内のインフレ
2013年現在では以前ほどの伸び率が見えなくなったというニュースや、実体経済が不透明なほころびも見え隠れし、
景気の後退が一部見られるようになりました。
欧米からの人民元切り上げ圧力も加わり、
これまで以上に人民元の上昇速度は早くなり、介入額も減少傾向にあります。
この圧力に対し、中国側も米債券の売却をほのめかせたりしてはいますが、
外貨準備金の七割をドルで持っている中国が売却したのなら大きな損失を産み、
十分な牽制に、なっているとは言えません。
しかし過去の日本が、1ドル360円から現在80円近くに上昇したのと同様に、近いうちに人民元も上昇するだろうと予測されています。
人民元の為替取-NDF
最近では人民元との取引できるFX会社が増えています。
しかしその取引はNDF(ノンデリバラブル・フォワード)が殆どです。
NDFとは、現物の受け渡しの伴わない通貨取引で、いわば仮想の取引です。
その為、普通の取引で当たり前に付く、スワップポイントがつきません。
買いポイントでも売りポイントでもマイナスになる事が多いので、スワップ狙いの人は注意すべき点でしょう。
また、人民元の為替レートは、中国政府が為替レートを管理する「管理変動相場制」が採用されている為、変動幅はそれほど大きく無く、中国人民銀行が人民元の対ドルの1日の変動幅として認めているのは、1%です。
もう一つの取引、オフショア人民元
オフショア人民元とは、仮想取引ではなく実際にお金が動く取引を指します。
中国政府に認可されている海外投資家向けの公式な市場で、主に香港で取引されています。
そしてオフショアの最大の特徴は、スワップ金利が受け取れると言う事です。
しかしNDF同様、中国政府の規制対象になっているので
為替レートが自由に変動するわけでは無く、本土よりも人民元が割高になっています。
オフショア人民元を利用したFX取引は、これまでは対米ドルでの取引に限られていましたが、
2012年7月から、セントラル短資FXが対円での取引をスタート。
NDFと比較すれば手数料の負担が少ないのがメリットです。
人民元の取引の魅力
取引ができるようになったとはいえ、売買にコストがかかる事。
規制を受けているので、レートの変動が乏しい事。
等、利益を産むにはまだまだ、魅力ある通貨とは言えません。
しかし将来、人民元はいずれドルのような基軸通貨になる、との見方もあります。
また、急激に元が上昇する際は大きなチャンスが訪れるので、注目すべき通貨と言えるでしょう。
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