とりあえず「一回目の無一文」から数年後、
いわゆる「街金」に就職をし社会復帰。
けど5年半で諸々あって退職・・・
ちなみに会社在籍当時の僕、
サラリーマンにしては
そこそこ良い給料を貰っていたんです。
ですので
次に何をやるかが決まらぬうちには
さすがに退職は出来ませんでした。
けど、逆に言うと
「次さえ決まれば今すぐにでも」
という感じで日々過ごしていたワケです。
そんなある日・・・
中途採用が当たり前だった僕の会社に、
僕とまったく同学年の新人が入社し、
その彼が僕の部下になりました。
ここでは「A君」とさせていただきます。
一応「上司」の僕ではありましたが、
元々そういうのに向いていない僕は、
会社内ではさておき、
外では「普通の同級生」みたいな感じで
A君と接していたんです。
ある日一緒に食事をしている際、
「モノスゴク儲かるビジネスがあるんですけど・・・」
A君が突然僕にそう切り出しました。
なにしろ
「会社を辞める気マンマン」だった僕にとっては
その手の話には興味津々なワケですよ。
そこで色々と詳しく話を聞くことにしたんです。
ちなみにビジネスの内容は
『女性用下着の販売』
下着といっても普通の下着ではなく
「補正下着」というちょっと特殊なモノでして、
販売方法もサロンに来店したお客に対し、
マンツーマンに近い形で売っていくスタイルです。
※画像はネット検索からのイメージです。
僕が扱っていたメーカーとは違います。
で、金額もかなり高く、
セット内容によっては数十万円、
時に100万円近くにもなるような高額なモノでした。
昔はエステサロンなんかも似たような販売方法で、
あ、エステは今もそうかな・・・
ま、いずれにせよ
オトコにはとても理解出来る世界ではなく、
当然僕では無理だと最初は思いました。
ところがA君は
「そんなもん、
女性スタッフ雇って育てればいいんですよ。
楽勝ですって♪」
と、こともなげにそう言い放つんですよ。
実はA君のお兄さんが
そこそこ大きな補正下着メーカーの社長さんで、
自社で販売サロンを多店舗展開している
超やり手な経営者だったんです。
で、スタッフ教育からサロン物件探し、
経営ノウハウに至るまで
すべて面倒みるので安心してくれ!みたいな。
・・・ここからが僕の悪いクセなんですが、
『へぇ~、そんじゃやってみるわ!』って。
なんか・・・
ここまでの時点でダメそうな話でしょ?(笑)
当時の僕、給料はそこそこ良かったものの、
貯金は500万円に届かないレベルでした。
なのに「なんとかなるべ!」って勢いだけで、
サロン用の物件をいきなり契約。
※これで80万消えました。
で、試着用の下着などを各サイズ揃え
これが全部で200万くらい。
その他諸々であっという間に貯金はほぼ終了。
気づけば女性スタッフを
雇う資金が残っていませんでした(苦笑)
一応女性スタッフに指導することを目的に、
カミさんに下着の着用法からクロージングに至るまでを
研修しておいてもらったのですが、
なにしろ「教える相手」がいないワケです(汗)
はい!無一文の一丁上がりと。。。
これが僕の『2度目の無一文』です。
随分アッサリと達成しましたね(笑)
ちなみにお金は完全に底をつきましたが、
ここでは僕、結構粘ったんですよ。
女性スタッフがいないので直接販売は出来ませんが、
僕が営業をすることで「卸」なら可能だろうってことで
関東のエステサロンや下着屋さんなどに
片っ端から電話をしたんです。
下着の製品自体は良いモノだったので、
早い話取扱い製品を
「乗り換え」てもらう営業をしたワケです。
ちなみに当時の僕の「卸値」は
エンド価格の45%でしたが、
ちょっと大きいエステ会社などの場合、
35%程度でないと話にもならないため、
下着会社の社長であるA君のアニキに無理を言って、
僕が獲得した条件から5パーセント程度のマージンを
発生させるシステムに変更してもらいました。
モノは考えようです。
もし数十件の得意先を獲得し、
それらの売上合計が月間1000万円いけば
僕の元には50万円入ります。
で、月間2000万なら100万円と。
「逆にやりがいあるかも!」と
謎に張り切った僕でしたが、
そもそも「補正下着業界」って、
僕が始めた頃(1995年あたり)には
すでに斜陽産業だったんですよね(汗)
得意先は数十件獲得できた僕でしたが、
売上はジリ貧・・・
ここで完全にギブアップとなりました。
当時は本当に貧乏で、
下着の代理店営業の合間に
「なんでも屋」もやってたんです。
凄いと思いません?なんでも屋。
これ、自前でチラシを作って
夜中にポスティングして回るんですけど、
案外依頼って来るもんなんですよ。
あ、ちなみに賭けてもいいですが、
「なんでも出来ます」って人は
大抵の場合『なんにも出来ません』ね(笑)
例えば僕の場合、
お寿司屋さんの冷蔵庫修理の依頼が来たら、
それを出来る業者に電話し、
「僕のスタッフ」という設定で現場に行きました。
で、業者からの請求に上乗せした金額を
依頼者から頂戴すると。
はい、そうです。
ただの「ブローカー」ってハナシです。
今考えても、
よくやってたなぁって本当にそう思います(苦笑)
当時31歳・・・
さぁ、ジリ貧の無一文になった僕は、
いよいよタクシーの運転手か、
あるいは中途でも入りやすい不動産仲介の営業か?
ってなところまで追い込まれました。
けど・・・
なにしろ前の金融会社辞めた時点で
白と黒の2本以外のネクタイ
全部捨てちゃった僕ですので、
それをやっては実も蓋もないですよね。
ここからは少々
「アウトロー」的な人生に突入していくことになります。
どこまで書けるかなぁ。。。
まぁ、だいぶ多くの人に嫌われるでしょうが、
極力「史実」に沿った内容を心がけますね。
ってなことで次回へ続きます!
▼続きはコチラ
第五話 二回目の無一文からの復帰バナシ。
次回を期待しています。