ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)とは
ボラティリティを表すテクニカル指標のことです。
ATRが高くなっているということはボラティリティが高いことを示し、
逆に下降局面にあるときにはボラティリティは低いことを示します。
ATRは価格よりも早めにシグナルが出るので、
ボラティリティを分析するのに良いツールです。
ディトレードやスイングトレードなどの比較的短期の取引にシグナルが速く、
特に30分足のトレードにおいて、ATR期間14の設定は反応が良いと聞いております
(あるトレーダーの検証の結果、ATR期間14と30分足は結果が良好)。
(参考:HYPER SBI)
ATRの計算方法
ATRとは、真の値幅の平均値のことを意味して
価格変動の大きさボラティリティを探れるテクニカル指標です。
値幅とは、一つのローソク足の高値と安値の距離のことですが、
真の値幅とは、窓が発生した場合も考慮した値幅のことを言います。
・値幅 = 高値 - 安値
・真の値幅 = 真の高値 - 真の安値
・窓 = 当日の始値 - 前日の終値
前日のローソク足の終値と当日のローソク足の始値の間で値が飛んで、
離れてしまうことを窓が発生すると言います。
FXで見られるのは、月曜日の始値と前週の金曜日の終値の間でよく窓が発生する事があります。
真の高値、真の安値は以下のように定義されます。
つまり、窓が発生した場合は前日の終値からの値幅を真の値幅としています。
- 真の高値 = 当日の高値か、前日の終値のどちらか高い方
- 真の安値 = 当日の安値か、前日の終値のどちらか安い方となります。
(参考:LION FX )
ATRは上記した通り、ボラティリティであることから、
明確な売買シグナルを発するような特徴はありません。
日々の相場の動向によって拡大・縮小することとなり、
変動率が拡大傾向のときにはATRも上昇し、
逆に落ち着いた動きは、ATRは小動き・横ばいとなる傾向が強いのです。
但し、確認しておきたいのは、
相場の動向が、著しい上昇のときは短期的に上下の振れる可能性があり、
反対に鈍い動きが続いたときも、その反動から相場が急変し急激に振れる展開となる場合があり、
レンジブレイクに移行する事もあるということです。
ここでは、ATRは当日のボラを示すので
トレーダーたちの間で一定幅の利食いや損切りをリスク管理を徹底する事で
その幅を決めている人たちに好まれて使用されていると言いますが、
通常ATRの値の2-3倍の数値でストップを置くことが一般的のようですが、
利食いも同じ値の2-3倍にすれば無難のような気がします。
ATRの見方
ATRはボラティリティの目安であるという特徴を利用して、
相場の状況を知ることが可能です。
ATRが上昇し、高い値の時はトレンド相場、
ATRが急激に上昇する時はパニック相場(1WAY)となる可能性が強い。
トレンド相場になると値動きが大きくなるので、ATRは上昇し、高い値になる可能性が強い。
尚、パニック相場の時は値動きが非常に大きくなるので、ATRは急激に上昇します。
ATRの急上昇を見つけたら注意が必要となります。
(参考:mirror of investor)
ATRを利用したトレードルール
ルールは基本的に、現在動いている足の1本前を基準に判断していくものになります。
しかし、現在動いている足で判断してしまうと指標が変動する可能性があり、
サインとして採用するには不十分になることを前提でご自分の取り決めを設定しましょう!
切り価格を決めるルール一例
買い : 損切り価格 = エントリー価格 - 1本前のATR×3倍
売り : 損切り価格 = エントリー価格 + 1本前のATR×3倍
利食い価格を決めるルール一例
買い : 利食い価格 = エントリー価格 + 1本前のATR×3倍
売り : 利食い価格 = エントリー価格 - 1本前のATR×3倍
コメントを残す