投資マネーの流れが激変していると言われていますが、
実際にはどの程度先進国の株式市場に流れ、
新興国市場(株式、債券とも)から流出しているのでしょうか?
具体的な数字で見てみないと納得できないじゃないかという訳で、
入手できる限りのデータをBBGから集めてみましたのでご参照ください。
先ずは2015年からの各国株式市場への国外投資家フローから(単位は全て100万ドルです)。
意外というべきか、米国への投資フローは、
2015年2月から2016年6月までずっとネット流出だった事がわかります。
グラフから読み取れること
韓国や台湾といった株式市場は2016年は
投資マネーがかなり流入していたのですが、
さすがにここにきて息切れという形になっています。
ドゥテルテの虐殺政権になってから国際的な信用を失ったフィリピンは
2016年8月以降売り一辺倒、通貨安に見舞われて
インドネシアやマレーシアも厳しく売り込まれています。
タイは前国王崩御の影響で経済活動が停滞するとの懸念があるだけに無理からぬところです。
総括してみると世界中の投資家の資金が非常に敏感に移行しているのが理解できますが、
米国が昨年利上げを実施して2017年も年3回に分けての利上げの可能性を明言したことで
BRICSはじめ新興各国から資金が流失し始めております。
特に中国からの流失に歯止めがかかるか否かが焦点となってくるでしょう。
しかしながら、中国の投資家の多くが
ビットコインなどに資金を置き換えてきたりしているので、
世界の株式市場の動向と同様に中国の投資家動向も気になってきます。
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