日本の個人投資家の総称「ミセス・ワタナベ」
FX取引をする投資家でこのミセス・ワタナベという言葉を
耳にしたことがある人は、結構多いのではないのでしょうか?
なぜ、今頃このタイトルを主題にしたかというと、
多くの投資家に苦汁を味わさせた2016年11月の米国大統領選挙後の予想外の市場動向で、
「トレンドがもしかしたら、円安トレンドに移行してきているのでは?」
と感じさせるマーケットになってきたからです。
ミセス・ワタナベという通称は、外国為替市場だけで使われた言葉・用語で、
「日本においての個人投資家の総称」をこのように呼んでいます。
ミセス・ワタナベの誕生秘話
ミセス・ワタナベの誕生秘話にはいくつかの説があります。
最初は70円台の円高であった、1995年以降の日本人投資家の
外債投資・外貨預金【エコノミスト誌】だったという説もあります。
しかし、1998年の日本の外為法改正を経てFX取引が認可されて、
この言葉が市場で盛んに語られるようになったきっかけは、
2005-2007年ごろにFX取引で大きな利益を出して
脱税が明るみになった主婦が原因の一つです。
そしてこの言葉が、その後のFX人気の呼び水になったのも事実です。
日本の女性投資家が、ミセス・ワタナベ?
当時、主婦を中心とした女性投資家が、
外貨預金感覚で金利の高い通貨を買って円を売る手法を用いて
中長期にわたってポジションを保有し、円安に傾斜した時のいいところで決済して、
為替収益+スワップ金利でW(ダブル)の収益を稼ぎました。
その時のトレンドは、結構長めの円安トレンドが継続した状況でした。
AUDJPY,GBPJPY(ポンド円)、キイウィ(NZDJPY)などの
通貨ペアを保有するポジション(円キャリートレード)を取れたことによって
偶然にも多額の利益を手にしたのです。
このことが世間で話題になったのが注目のきっかけです。
果たしてその女性が渡辺さんだったかどうかは分かりませんが、
日本国内だけではなく海外の市場でも大きく話題になりました。
日本のFX投資家の男女比は圧倒的に男性が多いのですが、
あくまでも「ミセス・ワタナベ」は日本においてのFX投資家の総称を意味しています。
ですが、この時以降に専業主婦の投資家や
セミプロの女性トレーダーが増加してきたのは、皆様ご存知のとおりです。
その傾向を証明するようにFXセミナー参加者の中に若い女性陣も目立つようになり、
勉強熱心で現実的に収益を継続的に計上している女性FXトレーダーも増えてきています。
しかし、なぜワタナベとなったのでしょう?
ワタナベという苗字は、日本のファミリーネームでトップ10の真ん中ぐらいですので、
このネーミングには多少の疑問も残ります。
2001-2008年までのドル円相場
参考:https://www.sbifxt.co.jp/market/kinkyu/report20140514.html
上記のチャートでわかるように、
2007年ごろからのサブプライム問題で住宅バブル破壊となり、
相場環境が変化して単純に高金利通貨を対円で買っているだけでは儲からなくなりました。
逆に損失を出してしまう個人TRADER(ミセス・ワタナベ)も増えてたことにより、
FX取引の難しさを痛感する投資家も多かったのではないでしょうか。
上記チャートで紫の丸印で囲んだポイントを見てください!
- 2012年10月に80円弱で為替相場が想定レートを上抜けた時に買い
- 2015年12月に為替相場が119円台で想定レートを切れ込んだところで売り、
ドテンショートで売り - 今回108円で上抜けたので利食いプラスロング転換
これはドル円と想定レートを組み合わせた面白いデータですが、
この通りにDEALできたら、天才でしょうね。
2016年米大統領選挙「トランプ氏勝利」を受けて
トランプ氏が大統領選に勝って市場が悲嘆にくれたのは短い間で、
今や製造業大企業が9月末時点で想定していた為替レート水準は
@107.92(日銀短観による)をクリアして急激なスピードでドル買いとなっています。
企業サイド・・・特に輸出企業にとっては
願ってもない恩恵に浴することができている状況です。
トレンドがはっきりと上向きになれば、
輸出の売りなんて気にしないで上がっていくものと痛感します。
確かに怒涛とも言えた米国選挙後に
その手腕は未知数であるトランプ氏への手腕期待効果で
市場はトレンドが明らかに以前とは異なる様相を見せました。
各通貨ペアはレジスタンスやサポートをブレイクして活性化してきています。
12月に米国の利上げが実施され、別の要因で多少の変動はあるにしても、
米国景気改善が確認できるようになり、
さらなる金利上げ期待が明確になるようだと
2005-2007年のような相場体系になる可能性は大きいのかもしれません。
※2005年から2007年中頃までの堅調な円安中期トレンド時には
まだ6%を超える政策金利であった日本人投資家のAUDUSを中心に
外貨買い円売りの取引が活発化して、サブプライム以降、
米国をはじめとする主要各国が継続的な金融緩和策の導入をスタートしたのである。
とはいえ、米国、英国、欧州、豪州、NZなどの政策金利はその当時とは雲泥の差があり、
以前のようなダブルインカムは望めないと思われます。
イングトレードなどの中長期的なポジション保有手法においても、
慎重な対処が要求されてくるでしょう。
注意:投資関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、
FXの売買は自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。
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