全7回に渡って主な通貨ペアの特徴を紹介していくシリーズ。
今回は最終回、カナダドルです。
カナダ
カナダは面積およそ1000万平方キロメートル(日本の27倍)と、
ロシアに次ぎ、世界で2番目に広い国土をもつ非常に大きな国です。
大きな地図で見る
政策金利は、数年前は高金利通貨国でしたが、
リーマン・ショック移行は1%~0.5%と低金利となっています。
以前からFXをやっている人は高金利通貨というイメージをもつ方もいるかもしれません。
資源国通貨
カナダは広大な国土ゆえに、金や農畜産物、天然ガス、石炭原油等、
オーストラリアやロシアと並ぶエネルギー資源が豊富な国です。
カナダドルは金属資源の豊富な豪ドル同様、代表的な資源国通貨の一つとみなされています。
ですから、コモディティ市場(先物で取引される農産物、工業材料、エネルギー物質等の市場)の値上がり時、
カナダドルが高くなる傾向があります。
米国との関係
カナダは米国の隣国です。
それ故、経済的にも密接に関係しています。
輸出先の殆どが米国を占めており、カナダの景気は米国の影響を強く受けています。
金利政策も、米国同調の傾向が見られます。
また、相場はカナダの経済指標より、米国の経済指標の発表で、値動きを見せたりもします。
しかしリーマンショックで経済的ダメージを受けた事から、
最近では米国頼りを止め、中国などの輸入先に手を広げています。
安定した経済
カナダはかつて財政赤字に苦しんでいました。
しかし政府の努力などで、現在は黒字に転換。
その後も黒字を続けています。
カナダドル変動の原因
カナダには原油や金が採出される事から、原油価格、金の価格等でも変動が見られます。
また先に挙げた、コモディティ市場の値動きからも影響を受けます。
しかし米国との深い結びつきから、
米国経済の動向が最もカナダドルに影響を与えると言っていいでしょう。
時にはカナダが米国より先行指標を示す事があり、
米国が下降トレンドに入る時、カナダ円などが一時的下落を見せたりもします。
また米ドルとカナダドルが同じ方向に動きやすくなる為
、値動きはそれ程無く、米国のトレンドと同様のトレンドを形成する動きが特徴として多く見られます。
アジア市場ではカナダドルの取引量が少ないので、大きく値動きする事は希です。
主な取引時間はニューヨーク市場の時間帯となります。
カナダドルの売買戦略
まだまだ米国の金融緩和政策が続く事を見越し、
一時的に上昇した時売りで入り、下落で決算する手法が比較的安全でしょう。
カナダ円の売買戦略は?
円安トレンドが続くのを見越して、買いを仕込む方法がお勧めです。
もしくは、90円前後まで下がるのを待ち(2013年現在の記事)、
下落が落ち着いたら買いを仕込むのもよいでしょう。
いずれにしましても、円と比較すると金利差がありますので、買いが有利な通貨と言えます。
コメントを残す