2016年 12月 の投稿一覧

相場バランスと将来の動向を読み取る!「一目均衡」

一目均衡表

「一目均衡表」と聞くと懐かしい響きを感じる方がいるかもしれません。

私がこの世界に身を投じた80年代前半ごろ(多分、昭和55年ごろ)に、
先輩が方眼紙にローソク足でドル円のチャートを書いていたときに
株屋筋から「一目均衡表といういい相場分析表があるから」という情報をもらいました。

それを聞いて、調べてみてドル円の動向を探ろうということで、
神田・神保町の古本屋に行って7巻ぐらいの分厚い専門書を
買いに行かされたのを、懐かしい気持ちで思い出しております。

確かそれは「一目山人」という著者で
昭和40年代半ばに出版された分厚くて高額な、難解な書籍だったと覚えています。

そこで解説されていた「一目均衡表」は、
株式分析で使われ、歴史の浅い外国為替の世界でも採用された分析方法です。

時代こそ経過しましたが、一目均衡表は
いまだに現役のトレーダーも愛用している方も多くいます。

時間をベースとした変化で相場のバランスや将来の動向を読むチャートです。

 

一目均衡表の変遷

一目均衡表とは、1936年に細田悟一氏が
約2000人の業界人の7年もかけて完成させたテクニカル指標です。

ロンドンやニューヨークのディ―ラ―たち(債券や商品分野も)にも広く知られていて、
通常はローソク足のチャートと組み合わせて相場確認時にチェックできるよう、
デスクの前にあるスクリーンの中に組み込まれています。

一目均衡表

参考:http://www.tetujin-vinegar.com/cat19/post_116.html

一目均衡表は上記のチャートのようにローソク足と組み合わせて
基準線転換線先行スパン1先行スパン2遅行スパン」の
5つの線と1つの雲で構成されており、それぞれに緻密な計算式が盛り込まれています。

ローソク足が雲を上に抜けると上昇トレンド突入となり、
ローソク足が雲を下に抜けると下降トレンドへ移行するというシグナルになります。

なお、大切なのはローソク足が
雲の薄いところを抜けてしまうとトレンドの変わり目となることです。(雲の厚いところは簡単にはブレイクしないポイントとなります)

 

初心者でも分かる一目均衡表の簡単なポイント

今回は入門編ということで簡単なポイントを勉強しておきましょう!

基本となる5つのライン解説

▶︎基準線・・・過去の26日間の最高値と最安値の平均の値

▶︎転換線・・・過去9日間の最高値と最安値の平均の値

▶︎先行スパン1・・・基準線と転換線のちょうど中間値を26日先に記入したもの

▶︎先行スパン2・・・52日間の最高値と最安値を26日先に記入したもの。

▶︎雲・・・先行スパン1と先行スパン2の間の面積を表したもの。

 

一目均衡表は取引されているFX会社や証券会社の
情報画面で確認することができますが、
中には一目が見られないものもあるようです。

その場合は、他の会社の無料情報サイトでも確認ができるので、
ぜひ1度チェックしてみてください。

 

USDJPYの上抜けパターン

USDJPYの上抜けパターン

USDJPYの上抜けパターン

参考:http://www.forexchannel.net/tech/ichimoku_kinkouhyou/usdjpy.htm

 

上記のチャートは26日間の短期間の先行スパン1と
52日間の長期間の先行スパン2の関係により、
ローソク足が雲の上では強気相場になっています。

雲の上限が先行スパン1、下限が先行スパン2となりますが、
102.40アンダーに髭が見えるのは、
2016年秋の大統領選におけるトランプ氏勝利に伴った
短い間の失望売りの影響によるものです。

上記ではローソク足がクリアーに雲を上抜けており、
上昇トレンドに入ってきたことが良くわかります。

逆に2016年9月のようにローソク足が雲の下のときは弱気相場であり、
雲の上限が先行スパン2、下限が先行スパン1になっていることを表しています。

 

チャートのポイント

  • ローソク足がこの雲より上にいる間はポジションを保有してもまだ大丈夫です。
    下にあるときはまだ下がる可能性が大きいことを表しています。
  • ローソク足が雲に入り込んだ場合はトレンドの転換点であることが多いです。
    雲を下から上に突破したら上昇トレンド突入サインで、
    雲を上から下に突き抜けたら下落トレンド突入サインとなる訳です。
  • シンプルに目で見た時、抵抗線である雲を
    ローソク足が突き抜けるには力強い動向が絶対条件ですが、
    上や下に抜けたときにはトレンドの転換点(ターニングポイント)になるケースが多くあります。

 

※重要なポイント

  • 転換線が明確に基準線を下抜けしてローソク足が薄い雲を下へブレイクし、尚且つ、遅行線がローソク足を下回るようなケースを
    三役逆転」と呼びます。
    この三役逆転により、売りサインがはっきり出たと判断する事が出来ます。
  • その逆に2016年11月のUSDJPYのように、転換線が明確に基準線を上抜け、ローソク足が薄い雲を上へブレイクし、尚且つ遅行線がローソク足を上回るようなケースを「三役好天」と呼びます。
    三役好天は、買いサインがはっきり出たと判断できることを表します。

 

参考:明らかな売りサインが継続中のEURUSD

売りサインが継続されるEURUSD

参考:http://www.forexchannel.net/tech/ic

資源国のジレンマ「オランダ病」

資源

FX取引の原油価格の動向で
日本のFX投資家に人気なのはAUDUSDです。

AUDUSDには価格のアップダウンがあり、
経済ニュースでも頻繁に原油と金などの価格動向が報道されています。

例えば、シカゴを中心とした国際的な資源価格が好調になると
豪州の経済が好調だと判断されて、
それに伴いAUDUSDの買いや通貨価値の買いが行われるようになります。

ところが、国内製造業の育成・保護に重きを置いてきている豪州にとっては、
「この資源価格の変動が経済に大きな影響を持つこと」を1つの問題と捉えています。

 

資源価格が経済に与える影響と、その危険性

先の通り、豪州は製造業の育成に必死になっています。

どうしてそんなに必死になるのかというと、
経済全体が豪州の資源に依存し過ぎると、
経済全体が世界的資源価格の変動に影響され過ぎてしまうからです。

例えば、資源価格が暴落するようなことになると
それはそのままAUDUSDの暴落の誘い水になりかねません。

なお、国内の資源は有限であって、
鉄鉱石や油でもいずれ採りつくされてしまうことを想定すると
豪州の長期にわたった経済状況が資源に左右されてしまうことはリスク材料となり得ます。

ですから、豪州はそれを危惧して製造業に力を入れているのです。

原油と豪ドル米ドルの推移

原油と豪ドル/米ドルの推移

参考:http://www.toushilabo.com/learning/basic_fx/backnumber/17.html

 

ここで、資源国が抱える深刻な問題を整理しておきましょう。

 

資源国が抱える深刻な問題

  • 資源国の経済は値動きの荒い国際的な資源価格に大きな影響を受ける
  • 資源はいつか枯渇する可能性がある
  • 一つの国の大切な将来を長い間に資源に依存するのはリスクが大きい

上記のような問題を抱える資源国は「オランダ病」という病を抱えています。

オランダ病というのは、
「自国通貨が高騰して自国の製造業界が育成されない」という現象のことを指します。

 

オランダ病の発祥は
1970年代の継続的なオランダ通貨の値上がりで、
その原因は石油や天然ガス価格の高騰によるものでした。

この現実がオランダの製造業界に大きな悪影響を与えたのです。

通貨高によって輸入競争力が高くなり輸出競争力が低下し、
他国から価格が安い工業加工品が入ってくるようになり
国内で輸入製品が幅を利かせるようになってしまったのです。

これが「資源価格の高騰=製造業弱体化」の構図となります。

 

ロシアでも起きた「オランダ病」

上記のような現象は、天然ガスや石油資源国であるロシアでも起きました。

その当時、資源価格の上昇で
資源の輸出による利益を国の再生・発展の資金としていましたが、
製造業の景気が極端に低下するという経済パターンが定石となってしまったのです。

海外からの製造業産業を誘致しようと
努力をしていたロシア・ルーブルの高騰によって輸出が困難となり、
海外からの輸入品との激しい価格競争を行わざるを得ない結果になってしまったのです。

これにより、資源価格が上がると通貨価値が上がり、
製造業が苦しむというジレンマに悩まされているのです。

 

ロシアや豪州に代表される資源国家のターゲットは、
資源経済からの脱却と認識されます。

資源輸出は資金算出の為の重要手段ではあるが、
そのためには、製造業など高付加価値の産業を育てていく事が
切実な課題とされているのです。

 

永遠ではない資源とロシア経済への期待

資源価格は流動的で、資源そのものが永遠に採れるものとも言えません。

経済が好調で目標産業強化に資金を回せる状況であったとしても、
通貨高になって製造業の競争力が下がるという現象が起こるのです。

ルーブル相場と原油価格推移

ルーブル相場と原油価格推移

参考:https://www.pictet.co.jp/archives/74202

 

長期的にはロシア経済で少しずつ産業が発達していく事によって、
このトレンドが解消していくものと思われます

欧米が国家のバランスシートや経済状況の悪化により
金融緩和に全力を阻止でいた時期に
需要回復に貢献して世界経済を支えたのは
中国やロシアを含むBRICKSであったのは事実ではあるが、
今や中国も新興国パワー景気が上抜けせず足踏み状態にあります。

これもまた、原油価格が回復しない要因の一つとも言われています。

 1998年の通貨危機以降の10年間は中国同様に高度成長を継続していたロシアですが、
好調を支えてきた原油高によって海外からの資本注入が発生したことでルーブル高となりました。

潤沢な資金を他産業の育成資金に回せたのが、
リーマンショック(2008年)後には、原油価格・ルーブルが急激に下落して個人消費の低下を生み、
資本が流出したことで恐ろしい程の景気悪化が起きました。

2009年以降の経済成長率は目を覆う程のマイナス成長となったのです。

*豪州もロシアも今後は
海外主要国からの直接的な投資を継続導入・誘致する事が資源国脱却としての課題であって、
長期的には少しずつ国内他産業が発達していく事によって
このトレンドが解消していくものと思われます

 

日本人投資家集団、ミセス・ワタナベ

ミセスワタナベ

日本の個人投資家の総称「ミセス・ワタナベ」

FX取引をする投資家でこのミセス・ワタナベという言葉を
耳にしたことがある人は、結構多いのではないのでしょうか?

なぜ、今頃このタイトルを主題にしたかというと、
多くの投資家に苦汁を味わさせた2016年11月の米国大統領選挙後の予想外の市場動向で、
「トレンドがもしかしたら、円安トレンドに移行してきているのでは?」
と感じさせるマーケットになってきたからです。

ミセス・ワタナベという通称は、外国為替市場だけで使われた言葉・用語で、
「日本においての個人投資家の総称」をこのように呼んでいます。

 

ミセス・ワタナベの誕生秘話

ミセス・ワタナベの誕生秘話にはいくつかの説があります。

最初は70円台の円高であった、1995年以降の日本人投資家の
外債投資・外貨預金【エコノミスト誌】だったという説もあります。

しかし、1998年の日本の外為法改正を経てFX取引が認可されて、
この言葉が市場で盛んに語られるようになったきっかけは、
2005-2007年ごろにFX取引で大きな利益を出して
脱税が明るみになった主婦が原因の一つです。

そしてこの言葉が、その後のFX人気の呼び水になったのも事実です。

 

日本の女性投資家が、ミセス・ワタナベ?

当時、主婦を中心とした女性投資家が、
外貨預金感覚で金利の高い通貨を買って円を売る手法を用いて
中長期にわたってポジションを保有し、円安に傾斜した時のいいところで決済して、
為替収益+スワップ金利でW(ダブル)の収益を稼ぎました。

その時のトレンドは、結構長めの円安トレンドが継続した状況でした。

AUDJPY,GBPJPY(ポンド円)、キイウィ(NZDJPY)などの
通貨ペアを保有するポジション(円キャリートレード)を取れたことによって
偶然にも多額の利益を手にしたのです。

このことが世間で話題になったのが注目のきっかけです。

果たしてその女性が渡辺さんだったかどうかは分かりませんが、
日本国内だけではなく海外の市場でも大きく話題になりました。

日本のFX投資家の男女比は圧倒的に男性が多いのですが、
あくまでも「ミセス・ワタナベ」は日本においてのFX投資家の総称を意味しています。

ですが、この時以降に専業主婦の投資家や
セミプロの女性トレーダーが増加してきたのは、皆様ご存知のとおりです。

その傾向を証明するようにFXセミナー参加者の中に若い女性陣も目立つようになり、
勉強熱心で現実的に収益を継続的に計上している女性FXトレーダーも増えてきています。

 

しかし、なぜワタナベとなったのでしょう?

ワタナベという苗字は、日本のファミリーネームでトップ10の真ん中ぐらいですので、
このネーミングには多少の疑問も残ります。

 

2001-2008年までのドル円相場

チャート

参考:https://www.sbifxt.co.jp/market/kinkyu/report20140514.html

上記のチャートでわかるように、
2007年ごろからのサブプライム問題で住宅バブル破壊となり、
相場環境が変化して単純に高金利通貨を対円で買っているだけでは儲からなくなりました。

逆に損失を出してしまう個人TRADER(ミセス・ワタナベ)も増えてたことにより、
FX取引の難しさを痛感する投資家も多かったのではないでしょうか。

 

FXチャート
出所・ブルムバーグ

 

上記チャートで紫の丸印で囲んだポイントを見てください!

  • 2012年10月に80円弱で為替相場が想定レートを上抜けた時に買い
  • 2015年12月に為替相場が119円台で想定レートを切れ込んだところで売り、
    ドテンショートで売り
  • 今回108円で上抜けたので利食いプラスロング転換

これはドル円と想定レートを組み合わせた面白いデータですが、
この通りにDEALできたら、天才でしょうね。

 

 2016年米大統領選挙「トランプ氏勝利」を受けて

トランプ氏が大統領選に勝って市場が悲嘆にくれたのは短い間で、
今や製造業大企業が9月末時点で想定していた為替レート水準は
@107.92(日銀短観による)をクリアして急激なスピードでドル買いとなっています。

企業サイド・・・特に輸出企業にとっては
願ってもない恩恵に浴することができている状況です。

トレンドがはっきりと上向きになれば、
輸出の売りなんて気にしないで上がっていくものと痛感します。

 

確かに怒涛とも言えた米国選挙後に
その手腕は未知数であるトランプ氏への手腕期待効果で
市場はトレンドが明らかに以前とは異なる様相を見せました。

各通貨ペアはレジスタンスやサポートをブレイクして活性化してきています。

12月に米国の利上げが実施され、別の要因で多少の変動はあるにしても、
米国景気改善が確認できるようになり、
さらなる金利上げ期待が明確になるようだと
20052007年のような相場体系になる可能性は大きいのかもしれません。

※2005年から2007年中頃までの堅調な円安中期トレンド時には
まだ6%を超える政策金利であった日本人投資家のAUDUS
を中心に
外貨買い円売りの取引が活発化して、サブプライム以降、
米国をはじめとする主要各国が継続的な金融緩和策の導入をスタートしたのである。

とはいえ、米国、英国、欧州、豪州、NZなどの政策金利はその当時とは雲泥の差があり、
以前のようなダブルインカムは望めないと思われます。

イングトレードなどの中長期的なポジション保有手法においても、
慎重な対処が要求されてくるでしょう

                     

注意:投資関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、
FXの売買は自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。

通貨危機・金融危機は予期せずに訪れる!

通貨危機

世界的な金融危機や通貨危機は予期せずに訪れます。

このことは、FX取引を長く行っている投資家の方や
今後の円安を見込んでFX を始めようと考えているFX初心者の方にも知っておいてほしいことです。

それでは、金融危機・通貨危機とは一体どんなものなのでしょうか?

この記事で考えていきましょう。

 

「通貨危機」という言葉の始まりは1997年アジア通貨危機

元来、「通貨危機」という言葉が使われるようになったのは、
私の認識では1997年のアジア通貨危機だったと思います。

「金融危機」としては、古くは1929年のウォール街の株価大暴落と
記憶に新しい2009年のリーマンショックが代表的ですが、
ギリシャの財政危機がきっかけのユーロ危機もまた、世界中の金融・経済界を揺るがしています。

通貨危機とは?

通貨危機とは、何らかのきっかけ(主に出金融危機)で
特定の通貨の価値が急速なスピードで下落してしまい、
その国までもが崩壊してしまうのではないか?という強烈なインパクトを与えてしまうことです。

 

1997年のアジア危機の検証

当時、タイバーツを含むアジア通貨の多くはドルペック制という方法を採用した。

1995年当時、米国経済が好調な歯車で加速していた影響で、
アジアの通貨も順調に上昇を継続していた状況下でした。

【ファンドはタイバーツを多く購入していた】

そんな中、タイバーツは1997年に
「タイバーツが過大評価過ぎる」と
大手ヘッジファンドからターゲットされました。

そして、タイバーツを中心にした投資資金が引き上げられ始め、
アジア通貨に一斉の空売り攻撃が仕掛けられました。

その結果、世界中を恐々とさせるアジア危機が起こったのです。

 

タイバーツの突然の急落は大手ヘッジファンドによるもの

世界的に有名なジョージ・ソロス率いる
ヘッジファンドと大手ヘッジファンドの巨額の資金に任せての空売りで、
1997年7月にタイバーツが突然急落。

ファンド連中は、それにより巨額の収益をたたき出しました。

 

その内容は暴落以前に24.5B/US$周辺であったのがわずか半年の間に50B/US$、
次の年にはなんと207B/US$まで信じられないような下落を見せました。

その影響は大きく、インドネシアルピーや韓国ウォンの暴落を招く結果にもなりました。

そして、通貨切り下げ拒否の姿勢だったタイの首相は
やむを得ずに「変動相場制」への移行を実施したのです。

 

ドルペック制とは何か?

自国通貨と米国ドルの為替レートを一定化するために設定するのだが、
自国通貨を米ドルに連動させる仕組みです。

世界的な基軸通貨である米国通貨と連動させることによって為替変動を抑制して
米国との貿易採算を安定化させる目的。

急激なドル高になる場合は自国の通貨政策や経済状態に
計り知れない影響を与える大きなリスクが存在します。

 

世界各国で起こった通貨危機

その後にはロシア通貨危機と、
やはりソロスが暴落を演出してBOEを苦しめたポンド通貨危機
2008年の韓国危機、2010年欧州危機などは記憶に新しい。

要は、安定を目的としたドルペック制は
タイや韓国に見られたようにその国に不安なイメージが浸透すると
その国に投資していた巨額の資金が流出してしまい、
固定レート制度はとてもではないが維持できなくなってしまうのです。

そして米国を中心とした主要国の巨額な資金が流出すれば、
ドルを中心とした外貨建て資金を取りこんでいたタイなどは
資金のやり取りが困難になってしまうのです。

 

韓国は特にウオン暴落時に、財閥系企業をメインにドル建て資金を借りていたので、
ウオン建て資産の取り崩しで資金を作り、
ウオン建てで資金を調達してドルで借金を返済する義務が生じてきたのです。
(ウオン売りドル買い加速)

その結果、ウオン売りスパイラルとなった市場に対して
韓国中央銀行は精いっぱいのウオン買い介入を実施するも、
外貨準備のUS$も底をついて韓国経済は深刻な状況になり、
IMFや日本に救済を求める結果になりました。

結果的に、IMFの財政指導のもとに韓国は奇跡的な回復を遂げてはいます。

 

通貨危機リスクの存在は常に認識しておこう

中国を筆頭とするBRICSNEXT11・新興国の通貨は、
そのような通貨危機リスクが存在していることを認識しなければいけません。

というのは、米国のような大国でもリーマンショックのように、
通貨危機から決して無縁だとは言い切れないからです。

ギリシャからのユーロ危機も同様で、その後に世界経済に与える影響は大変大きくなります。

FX取引をする上でも、上記のようなリスクに常に隣り合わせということを肝に据えて
もしもの時のリスク回避に対する準備をする事が重要です。

(ストップオーダーを徹底しましょう!)

戦後からのドル円の推移

米ドル

日本でのFX取引が1998年に認可・スタートし、
2016年現在で早いもので18年もの歳月が過ぎました。

私がこの世界で働き始めたのは1970年代後半で、
そ当時はインターバンク取引だけで取引規模も小さく保守的でドメスティックな市場でした。

しかしそこから約20年、
農水産省、大蔵省、金融庁とFXを取り巻く法的規制も整備されたこともあり、
FXは今や立派な金融商品・投資商品として認められてきました。

そこで、今回は日本の投資家の皆様にとって一番臨場感があって親しみやすい
「ドル円相場」の軌跡を追ってみることにしました。

 

戦後からのドル円相場の推移

戦後からのドル円相場の推移

参考:http://ecodb.net/exchange/usd_jpy.html

 

上記のヒストリカル・チャートでも分かるように、
ドル円相場は第二次世界大戦後から1971年まで
1=360円という固定相場制下で取引されていました。

その後に2年ほど308円(ニクソンショックによって360から308円へ移行)
新しい固定相場で推移したのですが、為替レートの固定する事が困難になって変動相場制へ移行しました。

上記のチャートは「どのような要因でUSDJPYが動いてきていたか」を認識するのに便利なので
FXトレーダーとしては、頭に入れておきましょう。

 

変動相場制に移行した後の流れ

変動相場制への移行後は、カ―ターショックプラザ合意、
欧州危機、アジア通貨危機、リーマンショックなど
の荒波を経験して
1995年ごろまでは円高方向に推移しておりました。

これは戦後から日本という国が
高度成長を伴った急速な経済成長を遂げてきた結果であったともいえます。

業界では、1990年代初期(バブル崩壊)においての
経済成長率悪化や少子化と高齢化の進行で足踏みしていたわけですが、
1995年度を起点にして円安方向へ変動してきていることがわかります。

経過としてはリーマンショック(ドル売り要因)以降(2008年)、円高相場へ突入したのです。

その後の欧州危機などの世界的な金融不安の中、
安全通貨である日本円に世界の資金が集まっていた結果ともいえるでしょう。

 

2013年からのドル円推移

2013年からのドル円推移チャート

 

2012年にアベノミクス相場がスタートし、
2015年には121円越えを記録したドル円ですが、
2016年には100円割れまでリスクオフ・円高となります。

2016年11月に米国大統領選挙でトランプ氏が勝利した後は
109円前後まで$は買われています(ドル全面高)。

ドル円は1日の取引高は何と4兆ドルを軽く超えると言われていますが、
果たして2016年12月の利上げ予測が9割を超えてきたこの動向は
新たな円安へのターニングポイントになりえるのでしょうか?

為替動向は金融政策変更に俊敏に反応する傾向が強いために
米国が12月以降も段階的な金融引き締めをしてくるかにも市場の焦点が集まります。

個人的には会場の準備段階で論議を呼んでいる東京オリンピックに向けて
多少の円買い要因も起きる可能性はありますが、
ゆっくりとした円安方向へのトレンドが起きつつあると感じております。

今回は米国発動のトレンド変更になりえるのではと感じています。

安倍さんが4年連続でプッシュしているように、大手企業発でサラリーマンの給与水準があがり、
消費税問題を消化して2020年に向かって雇用も増え、実体経済の感覚が良い方向に浸透してくれば、
株価も上昇して消費も上がってくるのではないでしょうか。

そんな風に思えるぐらい、構図が変わってきているような感じがします。

 

*投資関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、
FXの売買は自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。

 

世界経済に影響を及ぼした2016年米大統領戦「トランプ勝利」

アメリカ大統領選

2016年11月に米国で行われた大統領は、
世界中のFXトレーダーたちにとって注目度の高い一戦でした。

結果としてトランプ氏が勝利した大統領戦、
トランプ勝利の瞬間の東京市場の日系動向は下記の通りです。

その時の報道や、NY時間に入ってからの市場動向を考察してみましょう。

 

日経平均株価の変動

トランプ勝利

参考:http://www.nikkei.com/article/DGXLAS3LTSEC1_Z01C16A1000000/ …

日経平均株価は3カ月半ぶりの安値をつけました。

下落幅は、英国のEU離脱が決まった2016年6月24日に次いで
2016年内で2番目の大きさとなり、トランプ ショックの様相です。

 

日経平均株価変動のポイント

9日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続落。

終値は前日比919円84銭(5.36%)安の1万6251円54銭と、
8月3日以来およそ3カ月半ぶりの安値が付けられた。

米大統領選の投開票が進み、共和党候補のドナルド・トランプ氏の優勢が伝わった。

米国の政治や経済の先行き不透明感が高まるとの懸念から、
投資家がリスクを回避する動きを強めた。

日経平均の下落幅は英国の欧州連合(EU)離脱が決まった
2016年6月24日以来4カ月半ぶり、その年で2番目の大きさだった。

 

余波の残る「トランプ勝利」

しばらくの間は「トランプ勝利」の余波が残りそうだ。

市場では、実際に大統領に就任するにあたって、
トランプ氏が現実的な路線を選択するとの見方がある。

大統領選と同時に行われた議会選では、共和党が上下両院で過半数を維持した。

共和党多数の議会であっても、
同氏の過激な公約には反対すると見方がある一方で、
同氏が議会との調整を図ることにより、政策が順調に進む可能性を指摘する声もある。

インフラ投資政策が景気の下支えになるとの予想もあり、
必ずしもネガティブばかりとはいえない。

ただ、実際のところは、今後、見極めていかざるを得ない。

オバマ路線の継承により不安定要素が少ないとみられたクリントン氏に比べて、
トランプ氏の当選で先行きリスクが増したことは間違いない。

予想外の当選による売り一巡後は、
「トランプ・リスク」と「路線修正への期待感」が交錯するなかで、
落ち着きどころを探る展開となるだろう。

 

原油先物相場の急落

ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の
原油先物相場は日本時間9日午前の取引で急落している。

原油でアジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格は9日に反落した。

取引の中心となる2017年1月渡しは1バレル42.20ドル前後で、前日比0.80ドル安い。

米大統領選で共和党候補のドナルド・トランプ氏が優勢と伝わり、
ニューヨーク市場ではリスク資産の原油先物を売る動きが拡大。

ドバイ原油にも波及した。

 

米大統領選を受けた動きは一巡、ドル円は103円近辺

米大統領選挙を背景とした動きが一巡し、ドル円は103円近辺、
ユーロドルは1.11ドル近辺、ポンドドルは1.24ドル前半のドル安水準で推移。

一時3月中旬以来の水準となる1.96%台まで上昇した米10年債利回りは1.89%近辺まで上げ幅を縮小し、
ダウ先物は350ドル安水準まで持ち直している。

トランプショックを受けた金融市場の神経質な動きはいったん落ち着きを取り戻している。

 

しかし、市場関係者の憶測に反して市場の様相は一変する

11月10日22時

ドル・円は10694銭まで上昇

[欧米市場の為替相場動向]
10日のロンドン外為市場では、ドル・円は10549銭から10694銭まで上昇した。

欧州株高、GLOBEXのNYダウ先物の上昇、
米国
10年債利回りの上昇(一時2.0992)を受けて、ドル買い・円売りが進んだ。

EURUSD1.0947ドルから1.0870ドルまで下落し、EURJPYは115円33銭から116円58銭まで上昇した。

GBPUSD は、1.2456ドルから1.2378ドルまで下落し、
USDCHFは0.9832フランから0.9890フランまで上昇した。(経済指標は特になし!)

 

8日の選挙を境に市場はガラッと様変わりした。
では何がどう変わったのか?確認してみよう。

(以下4つのチャートの出元はブルムバーグ)

トランプ勝利

為替は特殊事情の為上昇したポンド以外は素直にドル高に反応しています。

トランプ勝利

そこで商品相場ですが、ドル高や12月のFOMCでの利上げ予想の高まりはゴールドに取って大きなマイナス

一方、原油に関しては在庫水準が市場最高レベルにあること、
減産への足並みがやはり揃っていないことが致命的です。

米国ではシェール精製企業のブレークイーブンコストが
30ドル弱であるという報道はやはり大きかったです。

米国企業はOPECやロシアといった国々とは
また異なる独自の理屈から増産する余地があったのですから。

あと、トランプ政権では国内のインフラ事業に力を入れるとのことで、
それが追い風
になったのか同価格が8.64%も上昇してしまいました。

トランプ勝利

米国債に関してはその上昇
10年債で0.32%、30年債で0.34%程度と大した内容に見えますが、
上昇率に換算すればたったの4日間で10年債は17.74%
30年債は12.79%も上昇している訳で、
如何に強いエネルギーが働いたかわかろうというものです。

トランプ勝利

上記のチャートは米・英・独・日本の10年債利回りから
2年債の利回りを引いたスプレッドの推移を2010年3月からみたものですが、
この1カ月ほどで日本を除く3カ国の中長期の利回りが大きく上昇し、
イールドカーブが急激に立ってきていることが見て取れます。

日本もそれなりに同様の傾向を示してはいるものの、
奈何せん迫力不足、不活性としか言いようがありません。

実質賃金が全然あがってないから仕方ないというのか、ため息が出ます。

本気で経済の活性化、経済けん引役の新旧交代を進めて行かないと
深刻な状況と言えるのではないでしょうか。

トランプ勝利

上記はJPモルガンが出している新興国債券(ドル建て)の
ETFの価格動向です。滝つぼにダイブするように急落しています!

新興国といってもトランプ陣営の勝利により打撃を受ける度合いの大きい
メキシコ、ブラジルといった国々が壊滅的打撃を受けているのが価格急落の要因でしょう。

こうした動きが一時的なヒステリック反応で終わるのか、
持続的なトレンドとして形成されていくのか注意深く見守っていきたいところです

節目であった107.50-60のレベル(約4カ月ぶり)も明確に抜けて
トレンドは変わってしまいましたが、
高くなった12月利上げ確率を確信に替えるためにも
これからの米経済指標やイエレンさんはじめ
当局関係者の発言にも注意が必要になってくると感じます。

アベノミクス政策

アベノミクス

アベノミクス政策とは?

アベノミクスとは、
円高やデフレから脱却すべきインフレの目標を決めて
円安や物価上昇へ誘導する事を目標として、
日本経済を3本の矢を柱として復活させようとする経済政策を言います。

その3本の矢とは以下のようなものです。

金融緩和―結果、市中のお金を増やすこと

財政政策―約20兆円のお金を公共事業に投入し、雇用も増やす

成長戦略―民間投資を喚起させて経済を発展させる

3つの中で一番大切なポイントは金融緩和・・・実質金利(名目金利―インフレ予想率)の低下です。

2013年の口明けから、予想インフル率が急激に上昇して実質金利は急降下していますが、
2012年初期と比べてみると0%周辺であった実質金利は、2012年5月末には―1.4%程度に低下しています。

しかし、実体経済に影響を与えるためにはかなりのタイムラグを要するのです。

 

 アベノミクス後の日経平均株価とドル円相場の推移

アベノミクス

アベノミクス後の日経平均株価とドル円相場の推移

参考:http://jp.reuters.com/news/politics

上記のチャートでも明確に理解できますが、
株は2015年までに20,000円超えまで確かに上がっては
株価の上昇は副産物であってターゲットではないのです。

株価が上昇すれば、資産効果向上、
消費増加となり名目GDP成長率は高まるはずです

日米の実質金利差とドル円為替レートの比較

日米の実質金利差とドル円為替レートの比較

参考:http://money.gyomu-yo.net/Hint-Of-Iinvestment/real_interest.html

緑の線は日米の金利差赤の線はドル円相場

 

上記のチャートは、日本とアメリカの実質金利差とドル円相場の推移を表しています。

これを見る通り、実質金利が高い国の通貨が買われて低い国の通貨が売られるのです。

USDJPY(ドル円を例にすれば、日米比較で実質金利が高い方が買われやすく、低い方が売られやすいことになります)

2015年の12月ごろから、日米実質金利の逆転で
日本のほうが実質金利が高くなって遅れるように円高が進行しています。

このようなデータを見ると、英国EU離脱決定が起きなくても円高に進行してきたのは理解できます。

日米の実質金利

日米の実質金利

そこで問題となるのは実体経済と金融政策の関係ですが、
マネタリーベースでは(通貨の供給量)インフレ予想に傾斜した結果、
実質金利を変化させることになります。

というのは、実質金利が消費や投資、輸出などの実体経済に影響して
遅れて2年後ぐらいにインフレ率や賃金が上がって
失業率や名目GDPに影響を及ぼしてくることになるからです。

つまり、実質金利の変化率はもちろん株価の変動要因となり得ますが、
株価には将来の実体経済を予想し、先取りして動くケースもあります。

金融政策から、2年後あたりに
名目GDP成長率はその効果が数字に出てきやすいとの理論が成り立つのです。

アベノミクスでの金融政策(超金融緩和)は、
GDPを成長させてインフレを安定化させて
さらに失業率をも低下させるために継続させているということです。
(株価は将来のGDPを予想して動いているとのことです)

アベノミクスの主要経済指標

アベノミクス1年の主要経済指標

労働力人口・完全失業者数の推移

労働力人口・完全失業者数の推移

 

まとめ

海外の投資家が日本株を見放した、アベノミクスは失敗だといった論議があります。

当初の円安に移行しても企業による設備投資は思うように増加せずに、
賃金も上がらず、一見すると実体経済は改善しているようには思えませんが、
少なくとも悪化はしておらず、
ワーキングプアと言われる人たちの生活もスローペースで改善しています。

上記のチャートやマネタリベースの増加傾向をみても、
インフレ目標の2%には届かずにまだ0周辺ですが、
ゆっくりとした景気回復を持って賃金上昇を招いていくのではと考えられます。

2020年の東京オリンピックに向けた雇用、設備投資の増加もあって
労働力不足と相成り、企業収益増加、金融機関の融資活発化で
遅れたアベノミクス効果は出てくるものと予想されます。

円高・円安の理解を深める

円高・円安

2016年11月、市場予想を裏切ったトランプ勝利で
米大統領選挙が幕を閉じ、市場関係者は市場の意外な動向に踊らされました。

トランプ氏勝利の場合、大半の市場関係者はドルの失望売り、
株価暴落、長期債券利回り下落、いわゆるリスクオフ傾倒を予想していましたが、
ここまでは正式な選挙結果がわかる前の105円台から、
106円後半のドルブル相場―リスクオン相場へと進行しました。

最近では、毎日のように為替レートの変動を
TVニュースでも聞くことが出来るようになりました。

そのため、投資家に関わらず、一般消費者も円高・円安に興味を持ち、
その動向要因にも耳を傾けるようになりました。

円高・円安という言葉は、われわれ日本人が日本にいながら感じる言葉で、
円を主人公に見立てて(サブジェクト)使われる言葉です。

今回は、この円高・円安について解説をしていきましょう。

 

USDJPY(ドル円)相場を決める要素

大統領選挙や政治的要因、地政学的要因など、
色々な要因はありますが、USDJPY(ドル円)相場を決める要素は大きく2つに大別されます。

 

1.米国と日本の金融政策の差

2.マネタリーベースというセントラルバンク(FRB&BOJ)が供給する通貨量の相対比(米ドルの総額と日本円の総額の比率)

 

米国はリーマンショック後にドルの供給量を
実に3倍強に速いペースで増やしてきた事実があります。

対して日本は2013年の春からの異次元緩和―マイナス金利導入での総額が急上昇し、
2016年8月末で400兆円(前年比25%近いプラス)を超えるレベルまで急激に伸びています。

ということは、BOJ(日銀)は年間目標80兆円規模で
国債中心に金融資産の買い入れを継続していることになります。

ドル円相場の推移は対円でドルが増えると円高になる傾向が強く、
円の増加傾向が継続してその差を詰めてくると円安にぶれやすくなっています。

 

認識しておきたい2つの原理

 

1)少ない方の通貨は価値が上がるために高くなり、覆う方の通貨は希少価値が低下して安くなる。

 2)問題となってくるのは、先進国でもトップクラスな日本の巨額過ぎる外貨準備高。GDPを考慮しても高い数値となっている。

実際に当局は、外貨準備の運用にあたり外債のロールオーバーをかなり前から行っています。

本来は償還期日が来ればその大量な外貨を円に両替するのに円買いが発生するところ、
当局は、再度の外債購入で円需要を消し去って
外貨需要を増加させている手法を選択しているのです。(闇の為替介入

ちなみに日本の外貨準備高は中国に次いで世界第2位で、
そのトップテンは意外な国も出てきます。これらは頭に入れておくようにしましょう!

外貨準備高

  1. 中国
  2. 日本
  3. サウジ
  4. スイス
  5. 台湾
  6. アメリカ
  7. ロシア
  8. 韓国
  9. 香港
  10. ブラジル

 (2015年の世界銀行データより

 

円高・円安などのUSDJPY(ドル円)の為替動向は企業には影響大!

円高・円安などのUSDJPY(ドル円)の為替動向は、企業には大きな影響があります。

特に日本は、主に輸出産業が円高で相当な企業利益を削られて被害を被ってきました。

最近でこそTOYOTA、SONYなどを中心とした
日本を代表する企業の決算で為替差益による影響を勉強する機会が増えてきましたが、
結果的には為替動向も経営方針の責任の一角ととらえられるようになりました。

特に2012年あたりは大手国内電機メーカー(2014年は円安によって黒字)や
ソニーやパナソニックなどは大きな赤字を被っています。

 

覚えておきたいこと

俗に輸出企業の売上高の70%強は、為替動向で決まってしまうという恐ろしい事実がある。

企業においては、より適正な為替予想も必要となり、その対策のプロ集団の養成が急務である。

問題は、各企業の経営判断において
為替動向というコントロール・予測難解な外部要因が大きな要素になっているということが
しっかりと報道されていないことであり、
その道のプロの養成が欧米と比較して遅れていることが事実としてあります。

例えばアメリカでは、高校あたりのジェネレーションから、
「一人当たり10万ドルを持ったら、あなたはどのような投資・運用をするか?」
等の仮想ディールを兼ねた授業を、かなり前から実施しているのです。

ニュースや当局のコメントによると
「為替は市場が決める」というように伝えてはいますし、否定もしませんが、
実はこのマネタリ―ベース比がドル円相場動向のベースにあるのです。

ソロスチャートが示す乖離

ソロスチャートが示す乖離

参考:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-08/O6R0NR6KLVRE01

 

上記は抜粋したチャートですが、
日米のマネタリーベースの比較罫線をソロスチャートと市場関係者は呼んでいます。

示しているのは、じゃぶじゃぶと過剰になった円が
価値を下げる要素が強まる可能性が大きいという分析結果ということである。

尚、日銀のコメントによると最近のUSDJPYは
基本であるファンダメンタルを無視して勢いだけで動いてしまうケースもあるが、
日本の最近のマネタリ―ベースの増加の勢いを考えると
円高に進行する局面は後退していくだろうとのことです。

現在進行中の異次元緩和を継続した場合、
我が国のマネタリーベースは
2018年末ごろには
500兆円を軽く超えてきそうな勢いで名目GDPを上回ってしまう可能性があり、
USDJPY相場は101円までのオーバーシュートや調整局面はあり得るが、
2016年末には理論上120円近い円安に傾斜してもおかしくないということです。

 

FX関連知識のアフターフォロー

FX

中国通貨・人民元の価格下落

2016年の指標を見てみると、中国の通貨の人民元の落ち方は尋常ではありません。

一応、経済成長は6%後半を維持しているものの、
北京や上海の不動産バブルの高騰で、当局は都市ごとに色々な規制を考案して、
不動産投資への規制・抑制に本気で取り組み始めています。

人民元の週足チャート

人民元の週足チャート

参考:http://zai.diamond.jp/list/fxchart/detail?pair=CNHJPY&time=1w#charttop

ここで自国通貨が通貨危機のように安くなると、
経済に悪影響が多発して潰れるほどに困惑する(デフォルト)のでは?という疑問があります。

 

実例を上げて考えてみよう

会社や国家が外貨建ての負債を持っているとき、
例えば現在の日本が1200兆円の借金が明らかになったとします。

それを現在の価格で105円時にドル建て債券で調達すると、
1200兆円÷105円で「約11.43兆$」の債権を発行した事になります。

借金は、全部ドル建ての日本国債でドル債は返済期にはドル返済になるのです。

例えば、満期時の返済時には円安進行が激しくなり、1ドル=150円になってしまったとしましょう

11.43$を返却する時は、約1864兆円の円を用意する事になります。

 

ということで外貨建ての借金をしている企業や国は、
急激な自国通貨安が深刻なのですが、日本の場合は外貨建ての借金はしていないし、
外貨建ての国債も発行していないケースでは、通貨安で潰れることは正解とは言えません。

中国のケースは、特に対ドルで外貨建て債務が多くて
国よりもむしろ民間企業が、現在の人民元安でドル建て債務の返済に
四苦八苦してしまうということなのです。

 

日本人は通貨売買に馴染みがある

我々日本人が為替にニーズを感じるのは海外を旅する時の両替ぐらいでしたので、
欧米、特に国同士が隣接した国々に別々の通貨があった時など(ユーロ発足以前)には、
当たり前のように隣国の通貨の売買を行っています。

そのため、通貨価値を理解しているし、金融の仕組みも実生活になじんでいるのです。

日本が円安を強調するとアメリカにけん制されるように、米国の失業率が増加します。

輸出産業国の日本は円安によって貿易収支が黒字化して潤いますが、
他の主要国・相手国の仕事を剥奪してしまうになります。

 

アルゼンチンの場合は、外貨建て国債発行をしていたケースで
デフォルト寸前になっていたのがいい例です。

日本の場合は外国人が保有する国債はほぼ100%日本円建てということです
(政府が自国通貨建てで他国から借りた負債に相当する)。

理論的には、日本のように自国立て通貨で国債発行をしていれば危険度はなく、
国債発行時の金利の水準が上昇してくれれば、
BOJが買いオペ(日本が国債を買い取りの実行)で金利を抑制すればいいことなのです。

 

 米国ヘッジファンドが期末に株を売るという情報

ヘッジファンドが期末の評価の為に保有していた株を売って
米国へ【円売りドル買い】送金すると言った話があると聞きましたが、
これについては疑問を感じます。

というのは、米国では時価会計システムの国ですので
毎日持っている株や債券の評価を時価で評価する方法を採用しているからです。

期末に慌てて売買しなくても、毎日評価が出ているのです。

特にヘッジファンドはパーフェクトな時価会計をしているので、
この見解は間違えであるでしょう。

あえて言うのなら、期末に向かって収益目標は達成しているので
ポジション調整をして新たな期に立ち向かおうとするのでしたら、話はわかります。

 

先物取引の重要性

直接利益や損出に関係しないのでご存知ない人も多いかと思いますが、
今日の外国為替市場で「ドル円は105円10-15レベルです」といったニュースをTVでよく聞きます。

この取引は直物取引(SPOT)で、市場での決済は2日後になります。

直物と先物の相違点は、決済日が2日後か将来かという違いです。

 

日本のTOYOTAの例

例えば、日本が誇るTOYOTAの例をあげてみましょう。

トヨタは先物取引で来年4月末決済時のプライスを決定させるために、
例えば三井住友銀行に
「来年4月末のドルの先物をいくらで売れるか(三井住友の買いがいくらか)」
と聞くことになります。(この場合、三井住友がレートを出します)

今日現在ドル円相場は1ドル=105.00だとしますが、
来年4月末に105円で1ドルを売れるかというとそのプライスでは売れません。

直物と先物の相場が違ってくるからです。

簡単にいうとドル先物価格は直物価格より安くなるのです。

なぜかというと米国の金利が日本より高いからです。

 

このようにFXでは金利が高い通貨のほうが先物では直物より安くなるのです。

が、これを市場ではディスカウントと言いますが、
逆のケースはプレミアムと呼んでいます。

どれだけ先物が安くなるかは2国間の金利の差で計算されるのです。

 

例えば、
ドル円が現在1ドル=105.00円
1年物のドル金利が4%
1年物の円金利が1%としましょう。

*1年物円金利とは銀行から1年間円を借りたり、預金する際の金利。

そこで保有資金を円貨で105万円とします。

円預金で1年保有すると金利分が10,500円付いて1106,500円となります。

ドル預金にするとまず直物市場で円を売ってドルを買います(手数料抜き)

買ったドルで1年間保有すると105万持ってますから、
1万ドルと金利分500ドルで10,500ドルを手にできます。

今日・直物のレート、円金利、ドル金利は決定されていて理解できますが、
わからないのは1年後にいくらでドルから円に両替でできるかに絞られます。

そこで先物の値段を決めておこうとする取引をします。

円が1年後に現在の直物レートより下がってしまったら、損出を出してしまうからです。

結局、TOYOTAは1年後に1万ドルの入金(決済)を約束しても
今の105円より安いレートでドルを売って円を買いなおすのです。

その約束取引をすることによって、
少しぐらい安くても大きな変動による為替リスクを軽減して
トヨタの1年後の円貨での収入金額が決定できるのです。

 

通常、FXとは個人取引が日本で認可される前は、
このように輸出・輸入メーカーや石油会社などの実需決済の為の取引なのです。

実際にはヘッジファンドの多くはこの先物取引で多額の収益を上げていたのです。

日米の金利差が大きかった時に先物取引で金利差を読んで
上での期日前での反対取引などのオペレーションなどで儲けていたのです。

このような基本的な知識・仕組みは、ぜひ覚えておきましょう。

ストップオーダーとリミットオーダー

ストップオーダーとリミットオーダー

「ストップオーダー」と「リミットオーダー」

この2つの言葉を聞いたことがありますか?

この2つはFX取引をするうえで基本中の基本の物事です。

中でも、ストップオーダーはリスク管理をする上でとても大切になりますので、
今回の記事ではこの2つを改めて解説していきます。

相場を張るには、当然ながら売買差額の収益を得るために
ある一定のポイントで買ったり売ったりして、新たな建ち玉を構築します。

建ち玉をする場合は、通常、
その日見た時の現状相場で売買する方法(成り行き売買)と
このレベルなら買いたいとか、売りたいとかの
個人の希望レベルでの予約を入れておく手法のリミットオーダー(指値注文)があります。

尚、不思議に思うかもしれませんが、
現状のレートより、ある一定のレベルを下回ったら売りとか、
現状のレベルのある一定のレベルを超えたところで買いたいとかの
逆指値による建ち玉の仕方もあります。

 

ストップオーダー(逆指値注文)

FX取引において一般的な定義では、
冒頭でも述べたように新たに作ったポジションが思いのほかに逆方向に動いてしまった場合、
アゲインストに進行している状況で、自分自身が決めた損失を
リスク管理を考慮して損失決定する決済取引を言います。

 

NZDYENの場合の簡単な例)

ストップロスオーダー

ストップロスオーダー

参考:http://www.marocha.jp/order2.html

 

簡単にいえば、上記の例のように
NZ円が円安に進行すると判断した投資家が
NZ円を成り行き買いで
1NZ=77 .00円のときに100万ドル買ったと仮定しましょう。

しかし、相場は自分の読みと逆に急激にNZが売られて
結果的に75.50 円まで下落ししてしまいました。

ポジションを放置していれば、単純計算で150万円の損益が出てしまいます。

そこでチャートを確認して、
現状は76.60円(本来はポジションを持った時に入れておくのが基本)のときに
自分の判断において76.00円で逆指値売りを入れておくのです。

そうすることで、損失額はスリッページなしで100万円の損失で抑えられるわけです。

 

ストップオーダーのよくある話

よくある話ですが、個人投資家の方で
損をして決済をするのをためらってさらに大きな損失を計上したり、
マージンカットになってしまったりする方は、いまだにたくさんいると聞いています。

基本的には建ち玉をしたとき(新たにポジションを作った時)に、
個人差はありますし、証拠金に対しての影響力によっても相違はありますが、
個人で決めたポイントでストップ注文を入れて損失額を結果的に軽減する事が出来るのです。

この絶対条件を実行していないトレーダーは必ず大きな損を出してしまう時があるのが実情です。

 

ここで重要になるのが、
例えば月間22日FXを取引できる営業日があって
ディトレードで決済する条件としても
同じ55%の勝率でストップオーダーを入れるか入れないか、
自己管理・リスク管理を徹底する事です。

そうすることで、必然的に年間の収益差は大きな額になってきます。
(24時間、相場を見れません)

 

ストップエントリーでNEW POSITIONを作る

また、逆指値注文によってNEW POSITIONを作る手法もあります。

ストップエントリーとも言いますが、
チャート上重要なあるレベル(レジスタンスやサポート)を抜けたところで
あえて高値を買ったり、安値を売ったりする手法です。

これは、相場の転換期(ターニングポイント)時に非常に有効な手法になります。

もちろん、割高感や、割安感で危険は感じますし、リスクも小さくありません。

ここでも重要な点は、逆指値が約定して新しいポジションを持った場合も、
新たにストップオーダーを早急に注文しておくことを基本とします。

インターバンクのロンドンやニューヨークなどの主要市場(銀行間取引)においては
逆指値注文をSTOP BUY  ,STOP SELLと表現します。

 

しかし、長く保有していているポジションが十分な利益が出ていて、
その結果ストップセル注文で決済するのもストップオーダーです。

 

リミットオーダー(指値注文)

リミットオーダーとは、
現状レベルの価格から下がってこのレベルなら買いたい・
このレベルから上がって売りたいという
現状のレートから剥離した上下のポイントで売買の注文を出すことを言います。

簡単にいえば、今、野菜が高くてキャベツが200円で販売されているとします。

その時に「100円に下がったら買いますよ」
という注文を八百屋さんにしておく、ということです。

今持っている金の価格(現状1270ドルで買い値が1150ドル))がもっと上がって
1300ドルにきたら、売りますよという注文を
取引所に注文すると言えばわかりやすいでしょうか?

 

リミット(指値注文)は利益確定注文ではない

ここで間違えてはいけないのが、
リミット(指値注文)は、決して利益確定注文ではないということです。

簡単に説明します。

まず、ドル円を105円で10万ドルを買っておいたとしましょう。

しかし、思惑と逆に104円まで下落してしまいました。

そこで103.50円にストップを置いて
相場の上値が重そうに感じたので104.50売りの指値売りを入れておきます。

104.50円の指値が約定したとしたら、50銭×10万ドルの損失となります。

そのため、リミット=利益確定注文&ストップ=損切り確定注文とは言い切れないのです。

 

指値の置き方の違い

指値の置き方は、現状より低いレベルの買い注文や
現状より高いいレベルでの売り注文で、こちらも個人差・温度差があります。

ディトレード短期取引など、
スイングとレートやトレンド狙いの中長期取引によっても違ってきます。

しかしながら、通常ではトレーダーはテクニカル指標・チャートを参考にしながら、
あるターゲットのレベルで注文を出す指値注文(新たなポジションの構築)と
ポジションを持った後の利益確定の指値注文(利益を伴う決済注文)に大別されます。

上記で述べたような損益確定の指値注文(リミットオーダー)も指値注文です。

(たとえば、プロのトレーダーが買いポジションを持っていて、
ここまで戻れば損はするけど損失額は小さく、この前に儲かったから、
このアゲインストのポジションは少額なのでここで切れれば上々だという感じです)。