銀の歴史
銀(元素記号Agという)は、我々一個人投資家にとっては馴染みのない商品で、
せいぜいスプーンなどの銀食器や宝飾品等で見かけるものであり、
あまり投資対象としての認識はないものだと思います。
銀は金と同様に歴史は長く、紀元前3000年ごろには
人間の生活舞台に登場していた事が歴史で証明されております。
古代エジプト時代では実は銀は金より重宝がられて、金に銀メッキをした貴重品が多いと聞いています。
その後、銀鉱石からの加工技術向上に伴って、金より安価になったと言います。
日本はアジアで有数の金・銅と同様な採掘国で、中国へ輸出も行っていました。
採掘場としては島根の石見銀山が有名で、一時は銀産出量が世界の約30%にも占めていた時期もあったのです。
FXにおける銀取引
価格―銀は1トロイオン約19ドル前後(2016・11月時データ)
金は1トロイオンス約1,300ドルと圧倒的に安い。
4年ほど前は35ドルぐらいであったが、現在は20ドル前後。
銀価格の推移
参考:http://ecodb.net/pcp/metal_silver.html
銀の特徴
- 市場規模は非常に小さい
- 安価な割には変動幅が大きい
- 取引所での手数料が金より高い
- 酸化しやすく、柔らかく、傷つきやすく、黒ずむ。
- インフレや不況に強い
- 資産としてよりも消費材料として需給に左右される
(工業用、医療、通貨、食器など) - 日経平均と動向が逆相関になりやすい
- 安価な為に投機色も強いが、金同様に元本割れもあるし、金利もつかない。
銀は、消費国の景気やNY商品取引所受け渡し可能在庫のボリューム、
ロンドンの非鉄現物相場の状況、世界の生産活動状態などによって価格が左右されます。
なぜか投機筋であるファンド連中が、インフレ進行時に金よりも先に買いに回るなどして、
大きく上昇する場合が見受けられます。
銀の取引所
金同様に現物取引は英国ロンドン拠点のロコ・ロンドン取引が主流で行われています。
先物取引はNY商品取引所(COMEX)や東京の先物市場で取引されるが、CFDでの取引も可能。
東京商品取引所―東京銀。
参考:http://lets-gold.net/market/chart2_ny_gold-ny_sv.php
上記のように銀と金相場との相関性は1.0に近くかなり強いことがわかります。
まとめ
個人的見解になりますが、
2010年からの約5年間の銀相場を見ると銀は売られ過ぎ感があるように思えます。
米国のQE停止後にはFRBの膨らんだバランスシートは、
大統領選の結果も大きく影響しますが、簡単には治らないはずです。
果たして2016年の12月の利上げが実際に行われると銀は売られるのか否か、疑問が生じます。
銀の特徴には消費を基本とした需給があるからで、
金利の上昇によって銀の産業用のニーズも増えてくる可能性も否定できないからです。
個人的には投資金額も安くて済むので、もう少し安くなるようなチャンスがあれば
分散投資の一環として買いから入っても面白いような気もします。
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