実質GDPと名目GDP
GDP(国内総生産)には実質GDPと名目GDPがあります。
この内、実質GDPとはインフレ率を反映したGDPです。
名目GDPは、新たに生産した金額を足すと求められます。
しかし、この名目GDPには問題があり、
GDPで一国の生産量を求めたいのですが、
名目GDPのままでは物価が変動すると正確に生産量が表されなくなってしまいます。
実質的な生活水準を図る上では実質GDPが重要となります。
参考:http://www.garbagenews.net/archives/1060924.html
たとえば、一国内での生産量は変わらないのに、
すべてのモノの価格が2倍になり、物価が2倍になったとします。
すると、生産量は変わらないのに、生産をした金額は2倍となり名目GDPも2倍となります。
物価が2倍になっているため名目GDPが2倍になっても、
それは生産量の増加ではなく物価上昇によるものだとわかります。
実質GDPは物価上昇率を考慮したGDPです。
ある年から翌年にかけて物価が2倍になったなら
翌年の実質GDP=翌年の名目GDP/2になります。
つまり仮に物価が2倍になった年に名目GDPが1.1倍になったとしても
実質GDPは0.55倍で逆に下がっていることになります。
参考:http://www.garbagenews.net/archives/1060924.html
通常、GDP統計が発表され、何%プラス成長とか議論されるのは実質GDPについてです。
なぜならば、本当の生産量を表しているのは実質GDPになるためです。
物価の変動分を考慮して評価したものを実質GDPといいます。
実質的な経済活動の規模が伸びているのか、
あるいは低下しているのか、実質的な成長率を見るためには、
物価の上昇分あるいは下落分を加味した実質GDPがよく用いられます。
GDPデフレーターとは?
GDPデフレーター・GDP deflatorとは、
ある国の名目GDPから実質GDPを算出するために用いられる物価指数であり、
名目GDPと実質GDPはそれぞれ物価変動の影響を排除していないGDPと排除したGDPであるため、
その比にあたるGDPデフレーターは、物価変動の程度を表す物価指数であると解釈される。
従ってGDPデフレーターの増加率がプラスであればインフレーション、
マイナスであればデフレーションとみなすことができる。(上記チャート参照)
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