2016年投資家動向を探る
第3四半期も終わってしまい、今年も残るところあと3カ月となってしまいました。
ということで世界の資金が今年に入ってからどのように流れているか、
パフォーマンスの状況はいかがなものかという
資産クラスのパフォーマンス状況(年初来、9月末現在)を追ってみました。
資産クラスのパフォーマンス状況(20161月―9月)
今年の特徴としてリスクオフとイールドハンティングが同居しているというところです。
YTDでみれば30年債(イールドの低下度合い)、
ゴールド、円といった安全資産がやはり上昇率上位につけているものの
グローバルHYやUS HYにもしっかり投資資金は流入しているんです。
9月はさすがにFOMCにむけてフェドオフィシャルが強引とも取れる利上げ支持発言をしていたことや、
ダークヒーロー黒田さんのイールドカーブ操作決定の影響で
米30年物国債のイールド急上昇(価格は下落)が目立つこととなりました。
グローバルEM HYが大きく取り上げられることがここ数ヵ月多いのですが、
どちらかというとアジアよりブラジルに相当資金流入しているのではないかと思われ、
なかなかアジア債券に目がむかないという現実は寂しいものがあります。
アジア株式なんかもっと肩身の狭いところに追いやられているという状況がわかります。
それでも個別の市場を見るとまんざらでもない姿が見えてきます。
パキスタンはMSCIがフロンティアからエマージングに格上げした背景がありました。
アナウンスが今年行われて、実際にエマージング指数に含まれるのは来年半ばからですが、
格上げされることで運用対象として採用するファンドが増えることを見越した買いですね。
そのほかにもベトナム、インドネシア、タイなどは軒並み10%台後半、
インドも10%近くの年初来リターンを上げています。
早くアジアに日本の投信マネーも目が向いて欲しいところです。
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