ファンダメンタル分析
これは簡単に言うと、その国の経済や財務状況を確認、
分析することで中長期的なトレンドを予想することです。
海外要人の突発的な発言や、地政学的要因で相場が急変した場合や、
経済指標の内容を瞬時で理解する力、知識の総称です。
例 えば、米当局者が通貨供給量を予想以上に増やすオペレーションを発表したとすると
瞬時にその意味を理解して相場に直面しなければいけないということです。
この場合、ドル紙幣供給過剰で価値下落―ドル売りと
市場が反応すると同時に仕掛けることで瞬時の収益向上に結び付ける為に
ニュース、コメントの理解力とスピー ドが問題となります。
主要国経済指標の意味、市場に大きな影響を与える主要各国の経済指標は何か、
発表される指標の予想値を把握しておきたいところです。
出来ればここ2-3年のその指標のデータ確認までできていれば尚良しです。
アメリカの経済指標などは発表省庁などが異なったり、
各地区連銀ヘッドの発言内容が相違してみたり、
経済指標が予想値より悪かったのになぜか全然売 られないと思ったら、
前月の改定値が改善していたためであったりと、様々な瞬時の判断が必要になってきます。
そのため、知識通りには容易に相場は動かないこともしばしばあります。
逆に、予想よりぶれた結果が出ても全く動意を示さない時も多々あります。
その指標結果を周知済み(織り込み済み)と市場が判断しているためです。
ですから、米国の主要経済指標の詳細 を中心に欧州(別途にドイツ)の重要指標、
選挙報道の影響やテロがどこで起きてどういう反応がでてくるのか、
中国の経済指標と東京株式市場への影響力、
原油、GOLDのアップダウンがドル相場にどのように影響するかといったことや、
指標結果に順応しやすいオセアニア通貨(オージー、NZ)についての
ファンダメンタ ル資料の把握等は、おさえておきたいところといえます。
ファンダメンタル分析で把握すべき事項
- 臆病と思われるぐらいのリスク管理の徹底
- 米国の雇用統計をはじめ、主要各国の重要経済指標の推移をチェック
- 各通貨ペアの長期的な動向確認と政策金利の推移
- 現状の主要各国の国債の格付けの確認と過去の推移
- 商品、特に最低でも金相場、原油相場の動向の推移
- 米国10年物、30年物債券利回りの動向チェックと債券が為替相場に影響する意味を認識すること。
- トレード時のストップオーダーの入れ方の再認識
- ダブルストップオーダーの有効性とオーダーの置き方の考察
- 政治的要因や地政学的要因で大きく相場が動いたケースの考察
(以上、細かい留意点は多々ありますが、上記の事を把握していただければ、
相場を見るうえでのファンダメンタル分析の認識は広がり、
取引でも多種多様な疑問も湧いてきてFXがより好きになるかもしれません。)
テクニカル分析の意味
テ クニカル分析は、各通貨ペアのサポートポイントや
レジスタンスポイントを把握するために、非常に重要です。
双方ともに巨額なストップオーダーが溜まっ ているケースが多く、
そのポイントを超えてくると相場が大きな動きをするきっかけになり、トレンド発生要素となるケースがあります。
現在は、テクニカル分析するためにローソク足を始めとして多種多様なチャートがあります。
テクニカル分析チャート
市場関係者は色々なチャートを複雑に組み合わせて見ているトレーダーも中にはおられますが、
まずは基本的なチャートの見方を紹介することにいたします。
トレンド系テクニカル指標
▶︎移動平均線
移動平均線は、最もオーソドックスな指標です。
ゴールデンクロス、デッドクロスが視覚的に解り易く、私も良く時間軸を換えて相場の雰囲気を把握するのに用います。
このチャート の場合は、ローソク足とのコンビですが、
中期移動平均線(緑)を短期移動平均線(赤)が下から上へ抜けると
ゴールデンクロスで買いのサイン、
逆に中期移動平均線(緑) を短期移動平均線(赤)が上から下に抜けてくると
デッドクロスで下げ基調になるという売りサインです。
非常にシンプルかつ解り易いテクニカル指標です。
スキャルピングトレードのような超短期では1分足に設定します。
▶︎MACD
MACDとは、「Moving Average Convergence Divergence」の略で移動平均収束拡散トレード手法を言います。
トレンド、オシレーター系双方に属し、トレンドの方向感や強さを見る面と、買われ過ぎや売られ過ぎの相場の過熱感を見るのに便利なテクニカル指標です。
上掲のチャートでは、ローソク足とMACDのコンビですが
MACDでの基本的なシグナルは、MACDが0より下で
シグナルを下から上へ突き抜けた場合(ゴールデンクロス)は買い、
MACDが0より上でシグナルが上から下へ下抜けた場合(デッドクロス)は売りのサインとなります。
MACDが0付近にあるときはニュートラル、
プラス 圏で強気ムード、マイナス圏で弱気ムードと読むのが基本です。
▶︎ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは、中心に移動平均線があり、
その上下に値動きの幅を示す線を加えたテクニカル指標です。。
ボリンジャーバンドは、中心線とプラスマイナス1,2,3σ(シグマ)に よって表示されます。
ボリンジャーバンドはトレーダーによって
プラスマイナス3σ(標準偏差を言う)は使わない人も多いようです。
統計学上、約95%の値動きはプラスマイナス2σ内に収まるため、
そのレベルに達した時に決済やエントリーのタイミングとなります。
急激な値動きの際、3σの圏外に髭が出てしまうときもありますが、そこは売買ポイントとなりえます。
▶︎一目均衡表
一目均衡表は一目山人(ペンネーム)という人が開発したテクニカル分析です。
相場の帰趨は、一目瞭然、ひと目見てわかる、という名前の由来があります。
とくに「時間」を重視したテクニカル指標という特徴があります。
基準線は青、転換線は赤で表示しています。
一目均衡表は、確か私が若い頃ローソク足同様、
株式で多用されていたチャートでFXに順応させた歴史があります。
複雑なので簡単な説明にとどめておきます。
赤い丸印で示したようにローソク足が
雲(チャートの編みかけされた部分)を下から上に抜けると買いサイン、
ローソク足が雲を上から下へ抜けてくると売りサ インです。
基準線に対して転換線が下から上へ抜けると買い、
基準線に対して転換線が上から下へ抜けると売りサインです。
あとは遅行スパンがローソク足を下 から上に抜けると買い、
下抜けると売りサインというのもありますが、
たまにだましもあり、タイムラグがあるケースがあるのでここでは上記だけで十分で しょう。
▶︎DMI
DMIは「Directional Movement Index」の略です。方向性指数と言って現在の相場が上昇気配か下降気配かの強さを見るチャートです。
基本的には
ADXやADXRという平均方向性指数と+DIと-DIとの3ラインを使って行うチャート分析手法です。
赤線が+DI、黄線が-DI、紫線がADXを表示しています。
基本的に+DIが買いの強さ、-DIが売りの強さ、ADXがトレンドの強さを表しています。
この3ラインを総合してみてエントリータイミングを探します。
ADXと赤線もしくは黄線の組み合わせで判断します。
緑のADXRとADXは多少のタイムラグはありますが、おおむね同様の動きをします。
ポジションを新 しく構築するには面白いチャートと言えるでしょう。
オシレ―タ―系指標
▶︎MACD
トレンド系でも紹介しましたが、上掲のMACDは、
平滑移動平均線の12EMAと26EMAの差を利用したテクニカル指標ですが、
短期のEMAから長期のEMAを引いた値を線にしたものです。
MACDはチャート下画面のラインではなく、縦棒で表示、
シグナルは赤線で表示されていてMACDが0ラインより下にある条件で
シグナルを下か ら上へ抜いたポイントが買いサイン、
0ラインよりMACDが上にある条件でシグナルを上から下へ抜けた時が売りサインになります。
▶︎RSI
RSIは「Relative Strength Index」の略です。相対力指数と言って投資家の心理を把握しようとした指標です。
RSI は買われ過ぎ、売られ過ぎに着目するオシレーター系チャートです。
通常は14日間での設定が多く、
RSIの数値が高いほど買われ過ぎを表示し、低いほど売られ過ぎを示します。
70%以上では買われ過ぎで下げる可能性が高く、
30%以下だと売られすぎで上げる可能性が高いと判断されます。
ポジション決済や新しいポジション構 築にいいタイミングになり易いと言われており、
すでにポジションをキープしている場合は、
決済のタイミングを再チェックするのに注視することをおすすめします。
▶︎ストキャスティクス
RSI 同様に売られ過ぎ、買われ過ぎをアピールし、売買ポイントを探るオシレーター系チャートです。
基本的に%K,%D,%SDという3種類の曲線で表現されています。
赤線 が%Kで黄線が%D,紫線が%SDを表しています。
70%以上は買われ過ぎで売りサイン、30%以下は売られ過ぎで買いサインです。
%Kが%Dを上抜 けると買いサイン、%Kが%Dを下抜けると売りサインですが、
強いトレンド発生時には機能しないことが多いので注意が必要です。
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