最近、日本の投資家でも人気通貨ペアーのランド円ですが、
取引をするにはある程度の知識が必要ですので少しだけ調べてみました。
この記事を書いている2016年10月11日現在は1ランド=約7.2円です。
通貨―南アフリカ共和国の通貨でSouth Africa Rand(通称ZAR)
首都-プレトニア
人口-5500万人
中央銀行―南アフリカ準備銀行
政策金利―7.00%
産業―希少金属(金、プラチナ、ダイヤモンド、レアメタル)
問題点―貧富の格差、インフラ整備
国債格付けーBBB―(投資適格級)
過去5年のランド円の推移
参考:http://zai.diamond.jp/list/fxchart/detail?pair=ZARJPY&time=5m
ランド円の史上最安値は、
2016年6月24日の1ランド=6.37円(英国のEU離脱時翌日の朝)という説もありますが、
2016年1月11日という説もあります。
FXは相対取引なのでFX会社や証券会社などの取引会社によって
その時の高値や安値も異なることが多々ありますので注意してください。
上記のチャートは今までの推移を理解するために載せた
ロウソク足と移動平均線を合わせた月足チャートですのでわかりにくいのですが、
2016年の1月11日(月)の成人の日に祭日のプレーヤーの少ない中の僅かの時間に
2016年10月7日東京時間8時過ぎのポンド円の暴落と同様の意味不明の暴落が起きています。
その時の安値は、6.25-6.35ぐらいに公表している会社も
少なくはなかったということを聞いています。
*2016年1月11日(月)祝日の朝のランド円の動き
(出所:ヒロセ通商)
ただ、この時の暴落の原因もポンドのときと同様ではっきりしておりませんが、
ゆっくりと下落ムードにあったランド円が
最安値付近で前日である週末に7.2円付近でクローズしていて
最安値で節目の7円付近に想像を超える大きなストップセルをつけに
巨額を操るファンド筋が仕掛けてストップ狩りに出て、ストップの嵐となり、
しまいには、金融工学を駆使した自動売買系ファンドの売りスイッチを点火してしまった
という説も噂で聞きましたが真偽はわかりません。
その日には7.2円ぐらいから6.3円を切るぐらいまで急落したのですから、
貨幣価値が違うのでドル円でいえば十円以上も短時間で下落したほどの威力でした。
ランド円はその通貨ペアーの特徴柄、買ってキープしている投資家が圧倒的に多く、
急激な下げが出ると信じられないほどのストップセルが出てしまうことが
現実的に多いことを認識しましょう。
尚、上記のようなアクシデント的な相場状況下においては、
ランド円のようなマイナー通貨ペアーは落ち着くまでレート配信元の都合から、
顧客に対するスプレッドがかなりワイドになるケースもあるので認識しておきましょう!
ランド円のスワップポイント
ランド円は政策金利が現状7%と高金利通貨ではありますが、
買いでもらえるスワップポイントと売りで支払うスワップポイントは取引を行うFX会社や、
証券会社でかなりの開きがあるようですのでスプレッド同様、
よくマーケットリサーチをしてから取引する会社を選定した方がいいでしょう。
10万ランド(1日当たり)のスワップポイント
買いの場合=60-150円の受け取り
売りの場合=120-450円の支払い
ランド円のメリット・デメリットとは?
メリット
高金利通貨の為、円安トレンド時には、為替差益だけでなく多額のスワップももらえる。
以前に比べて政治的にも経済的にも南アフリカの状況が改善。
対円の通貨価値から言って証拠金が比較的安く済む。
デメリット
支払いスワップが高すぎて売りからはコストが入れない。
リスク通貨である
中国と直接貿易をしている点からも中国経済に左右されやすい
テロや突発的なニュースで下落しやすい。
現状の南アフリカは、金やプラチナだけでなく、
米国、中国、日本、ドイツが欲しくてしょうがないレアメタル産出国としても成長してきていて
GDPの20%以上も金融・保険が占めてきている。
21世紀にはその潜在能力から言ってアフリカの時代が来る可能性が大きいともいわれて
南アフリカはその代表ともいわれるようになりました。
貧富の差や治安の悪さなどが改善して教育環境も整えば
ランドの価値観としては割安感を感じるのは私だけだろうか?
南アフリカの外貨準備高推移
(WORLD BANK – Data Indicators)
上記のチャートでもわかるように2010年以降に南アフリカの外貨準備高は、
順調に伸びてきて安定しています(2016年は約460億ドル)。
外貨準備が潤沢になると自国の為替レートの急落時に対処しやすくなり、
輸出入などの国際取引を円滑に実施できるようになってきます。
ということで南アフリカランドの安全性は
以前にまして高まってきているということが言えます。
但し、FX市場に置いて南アの情報、ニュース、経済データなどは、
先進国に比べてまだ圧倒的に少なく不安要素もリスクオフになった場合などには
払拭できないことには注意が必要です。
取引をするにはまだリスクがまだ大きいので、
自分にあった金額を投資する事や必ずストップを設定するなどして
今後に起こり得る中国経済懸念やテロ、
原油価格の下落などに厳重に留意してタイミングを狙った取引をするべきでしょう。
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