FX投資家の皆様にとってFRBという言葉は経済ニュース等で良くお聞きになり、
だいたいのイメージは理解できているとは思います。
FRBは世界の中心の米ドルを理解する上で大切なので簡単に復習してみましょう。
FRBとはなにか?
FRBとは(Federal Reserve Board)の略で
日本の日銀(BOJ)のように米国の中央銀行にあたり、
所在地はワシントンにあります。
構成は7名の理事、5名の地区連銀総裁(NY連銀総裁は固定で4名は持ち回り制)です。
2016年時点でのFRB議長はイエレン氏で、
副議長はよく経済ニュースでも出てくるフィッシャー氏である。
FRBの業務
FRBの業務は、金融政策(金利決定)を中心にした金融重要事項の全般で、
FRBの下部組織が日本でいえば日銀の地方支店のようなものです。
12の地区連邦準備銀行で実際の中央銀行業務を遂行しています。
FRB議長は、金融・経済において米国大統領に次ぐ権威と影響力を保持しています。
同様に良く聞く言葉のFEDとは、Federal Reserve System(連邦準備制度)を意味して
FRB,FOMC(連邦公開市場委員会)を含んでの米国の中央銀行制度全ての総称です。
12もある連邦準備銀行(Federal Reserve BankでこれもFRB)は
集合体で1つの中央銀行としての意味合いが強く、
英国のBOE,日本のBOJのような単体の中央銀行とは、イメージが異なります。
よくある連邦準備銀行総裁の声明が金融・経済に重要な意味を持つのはそのためである。
- 第1地区:ボストン連邦準備銀行
- 第2地区:ニューヨーク連邦準備銀行
- 第3地区:フィラデルフィア連邦準備銀行
- 第4地区:クリブランド連邦準備銀行
- 第5地区:リッチモンド連邦準備銀行
- 第6地区:アロランタ連邦準備銀行
- 第7地区:シカゴ連邦準備銀行
- 第8地区:セントルイス連邦準備銀行
- 第9地区:ミネアポリス連邦準備銀行
- 第10地区:カンサスシテイ連邦準備銀行
- 第11地区:ダラス連邦準備銀行
- 第12地区:サンフランシスコ連邦準備銀行以上
各地域の連邦準備銀行は、各地域の中央銀行としての役目を果たしていて
独自性のある経済データを正確に分析してFRBの金融政策の基礎とされている。
議長イエレン氏
何故ゆえにFRBやイエレン議長、
フィッシャー副議長のコメントが重要視されるかというと、
彼らの一言が世界の株価・為替動向に大きな影響力があるからなのです。
イエレン議長は、女性で初めてのFRB議長で
サンフランシスコ連銀総裁とFRB副議長も務めた才女でもあります。
イエレン議長は、米国の金融緩和政策の貢献者と、高い評価を得ています。
副議長のフィッシャー氏は、何と元イスラエル中央銀行総裁で、
MILT教授時代には有名なバ―ナンキさんやECBトップのドラギさんへ影響力が大きい。
FRBの仕事
FRBの仕事は、現実的に政策金利を果たして何%上げるか下げるかを決定する事で、
その協議を行う会議がFOMCと思えておけばわかりやすいと思います。
トランプ氏が次期大統領に決まった現在、
ドル安志向者でありながら、早期での利上げを吠えていたトランプ氏が
どのようにイエレン氏及び当局要人たちと意見をすり合わせていくかが焦点となりそうである。
しかしながら、先日のロイター社の記事の内容からすると
雇用と賃金の上昇を支援するFRBとトランプ氏の公約が合致するために
早いうちに強調する可能性がありそうだとしている。
トランプ氏のまだ見ぬ財政政策・未知なる政治手腕への期待感が強く、
果たしてトランプノミクスみたいな効果がスタートするのかは
FRBとの連携にかかっているかもしれません。
参考:http://fx.minkabu.jp/indicators/01001
次回での金利上げ期待が高まっているFOMC発表予定は2016年12月15日です。
ここでは2000年以降の米国の政策金利を載せてみました!
※青は利率が下がった月、赤は利率が上がった月をあらわしています。
アメリカの政策金利の推移(2010年~2016年)です。 | ||||||||||||
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
2016年 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | ||
2015年 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.5 |
2014年 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 |
2013年 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 |
2012年 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 |
2011年 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 |
2010年 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 |
アメリカの政策金利の推移(2000年~2009年)です。 | ||||||||||||
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
2009年 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 |
2008年 | 3 | 3 | 2.25 | 2.25 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | 0.25 |
2007年 | 5.25 | 5.25 | 5.25 | 5.25 | 5.25 | 5.25 | 5.25 | 5.25 | 4.75 | 4.5 | 4.5 | 4.25 |
2006年 | 4.5 | 4.5 | 4.75 | 4.75 | 5 | 5.25 | 5.25 | 5.25 | 5.25 | 5.25 | 5.25 | 5.25 |
2005年 | 2.25 | 2.5 | 2.75 | 2.75 | 3 | 3.25 | 3.25 | 3.5 | 3.75 | 3.75 | 4 | 4.25 |
2004年 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1.25 | 1.25 | 1.5 | 1.75 | 1.75 | 2 | 2.25 |
2003年 | 1.25 | 1.25 | 1.25 | 1.25 | 1.25 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
2002年 | 1.75 | 1.75 | 1.75 | 1.75 | 1.75 | 1.75 | 1.75 | 1.75 | 1.75 | 1.75 | 1.25 | 1.25 |
2001年 | 5.5 | 5.5 | 5 | 4.5 | 4 | 3.75 | 3.75 | 3.5 | 3 | 2.5 | 2 | 1.75 |
2000年 | 5.5 | 5.75 | 6 | 6 | 6.5 | 6.5 | 6.5 | 6.5 | 6.5 | 6.5 | 6.5 | 6.5 |
参考:http://seisakukinri.nekokuro.jp/496
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