ビットコイン11.6万ドル、今週が分水嶺。投資家が注視すべき3つの転換点

最近、暗号資産の界隈がざわついている。

いつもなら「また上がった下がった」で済むところだけど、今回はちょっと違う。
アナリストたちが口を揃えて「今週が今年最後の正念場」と言い始めているからだ。

私自身、ビットコインを見続けて数年になるけれど、ここまで市場参加者の視線が一点に集中している局面は珍しい。
その焦点こそが、11.6万ドル という価格水準だ。

なぜ「今週」なのか

2025年第4四半期も終盤に差し掛かった今、ビットコインは重要な岐路に立っている。現在価格は約11.4万ドル 。
ここから1,500ドル程度の上昇で、強気相場が継続するのか、それとも失速するのかが決まる。

チャートを見ると、月足で「Long-Legged Doji(長い下ヒゲと上ヒゲを持つローソク足)」が形成されている。
これは市場の大きな迷いを示すサイン。買い手と売り手が均衡していて、どちらかに大きく振れる直前の静けさ、といったところだ。

さらに注目すべきは:

ボリンジャーバンドの収縮 :大きな値動きが迫っている前兆

下降チャネルからのブレイクアウト :買い手が優勢に転じた可能性

DMI指標で+DI 37.7、-DI 9.8 :明確な買い圧力

過去24時間で+2.34%上昇 :短期的な強気モメンタム

専門的な話が続いたけれど、要するに「今、押すか引くかの瀬戸際」ということ。

11.6万ドルを超えたら何が起きるのか

市場アナリストの見立てでは、11.6万ドルを明確に上抜ければ、16万ドルから20万ドルへの爆発的な上昇もあり得るという。
逆に、ここで失速すれば10.6万ドル付近まで押し戻される可能性もある。

重要な価格レベルを整理すると:

11.7万ドル:前回下落時のネックライン、重要な抵抗線

12.5万ドル:チャネルターゲット、測定された目標価格

11.2万ドル:日中の防衛ライン

10.6万ドル:無効化レベル、深い買い注文が集中

つまり、11.2万ドルを割らない限りは強気シナリオが維持される、という見方が有力だ。

マクロ経済という「見えない手」

暗号資産市場は、もはやテクニカル分析だけでは語れない。マクロ経済の影響を強く受けるようになっている。

今週注目すべきイベントが2つある。

① FOMC会合と利下げ

米連邦準備制度理事会(FRB)が0.25%の利下げ を実施する可能性が98.3%とほぼ確実視されている。
利下げは通常、リスク資産にとって追い風になる。金利が下がれば、株式や暗号資産のような「成長性に賭ける投資」が魅力的になるからだ。

ただし、市場はすでにこの利下げを織り込んでいる。問題は「パウエル議長が今後の見通しについて何を語るか」だ。
もし追加利下げに慎重な姿勢を示せば、期待が剥落してビットコインにも下押し圧力がかかる可能性がある。

② 米中貿易交渉の進展

地政学的なリスクも無視できない。米中の貿易交渉が進展すれば、世界経済の不確実性が低下し、リスクオンムードが高まる。
逆に交渉が難航すれば、安全資産への逃避が強まり、ビットコインのような投機的資産には逆風になる。

正直なところ、こうしたマクロ要因は予測が難しい。でも、だからこそ11.6万ドルというテクニカルな節目が重要になる。
価格が明確なシグナルを出してくれるからだ。

今、私たちが考えるべきこと

ビットコインが11.6万ドルを突破するか否か。

それは単なる価格の話ではなく、強気相場が続くのか、調整局面に入るのか を占う重要な分岐点だ。

もしあなたが既にビットコインを保有しているなら、11.2万ドルを割り込むまでは様子見が賢明かもしれない。
新規参入を考えているなら、11.6万ドルのブレイクアウトを確認してからでも遅くはない。
逆に、短期トレーダーなら11.7万ドルの抵抗線をどう抜けるかに注目すべきだろう。

いずれにしても、今週は目が離せない。

マクロ経済の風向き、テクニカルなシグナル、そして市場参加者の心理――それらが複雑に絡み合って、ビットコインの次の章が書かれようとしている。

個人的には、こういう緊張感のある局面こそが、暗号資産市場の面白さだと思っている。誰にも正解は分からない。
でも、情報を集め、考え、自分なりの判断を下す。その積み重ねが、長期的なリターンにつながっていく。

さあ、今週のビットコインはどちらに動くだろうか・・・

AIエージェントという新しい波

少し視点を変えて、もう一つの重要なトレンドについて触れたい。それがAIエージェントとクリプトの融合だ。

2024年後半から、AIエージェント関連の暗号資産プロジェクトが急速に注目を集めている。AIが自律的に判断し、ブロックチェーン上で取引や契約を実行する――そんな未来が、もう目の前まで来ている。

この分野はまだ黎明期で、多くのプロジェクトが試行錯誤している段階。
でも、ビットコインやイーサリアムが「デジタルゴールド」や「スマートコントラクト」という新しい概念を市場に定着させたように、
AIエージェント×クリプトも次の大きなナラティブ(物語)になる可能性がある。

投資家としては、ビットコインという「デジタル資産の王様」の動向を見つつ、
こうした新興分野にも目を配っておくべきだろう。

なぜ今、このテーマなのか

正直に言うと、最近の仮想通貨市場は読みにくい。

ビットコインが116,000ドルを突破したと思ったら急落し、トランプ氏の一言で市場が揺れ、そして今度はCoinbaseがAIエージェント向けの決済プロトコルを発表する——。
情報が多すぎて、何が「本質的な変化」で、何が「ノイズ」なのか、判断が難しくなっている。

でも、だからこそ今が重要だと思う。

次にファンダメンタルを見てみよう。

2025年第4四半期は、単なる価格の上下動ではなく、市場の構造そのものが変わろうとしている瞬間なんじゃないか。
そう感じたので、今回は3つの視点から整理してみた。

1. マクロ経済が動き出した——FOMCと米中会談が示す「安定への期待」

FOMCの利下げ期待と市場心理の変化

まず押さえておきたいのが、FOMC(米連邦公開市場委員会)の動向。

2025年10月下旬、ビットコインは116,000ドルを突破した。これ、実は10月上旬の大暴落以降、
初めての本格的な回復なんです。市場は0.25%の利下げを96.7%〜99%の確率で織り込んでいて、この期待感が価格を押し上げた。

面白いのは、このタイミングで24時間に約3億4,750万ドル規模の空売りポジションが強制清算されたこと。
約30分間で1億6,000万ドルのショートが吹き飛ぶ、典型的な「ショートスクイーズ」も発生している。

要するに、弱気派が一気に退場させられたわけです。

BTCマーケットのアナリスト、レイチェル・ルーカス氏は、今回の上昇を「短期的な急騰ではなく、
マクロ経済の改善期待、オンチェーン供給の縮小、テクニカル指標の改善が重なった持続的な上昇の一部」と分析している。

個人的にも、今回は単なる投機的な動きではなく、金融政策の転換を織り込んだ動きだと感じています。

トランプ・習近平会談が市場に与えた安心感

もう一つ、見逃せないのがトランプ大統領と習近平国家主席の会談決定。

2025年10月20日、トランプ氏は韓国・ソウルで開催されるAPEC会議で、
10月31日に習主席と会談することを正式発表した。この発表が出た瞬間、市場は反応しました。

ビットコイン:約2%上昇、108,000ドル台を回復

イーサリアム:約3.5%上昇、3,951ドル

ソラナ:4%近く上昇、186ドル超

この背景には、数週間前にトランプ氏が「APECで習主席と会う理由はない」と発言し、追加関税を発表したことで、
市場全体で約200億ドル規模の清算が発生した経緯がある。つまり、一度は「最悪のシナリオ」を織り込んだ市場が、
会談決定で「ひとまず安心」したわけです。

実際、「恐怖と欲望指数(Crypto Fear and Greed Index)」は金曜日に22(極度の恐怖)を記録していたのが、この発表で反転した。
地政学的リスクが和らぐことで、投資家心理が改善したんですね。

ここから読み取れること:

仮想通貨市場は、もはや「単なる投機対象」ではなく、
マクロ経済や地政学リスクを織り込む「成熟した金融市場」になりつつある

短期的なボラティリティはあるものの、金融政策や国際関係の安定化が価格の下支え要因になる

2. 金からビットコインへ——資金の流れが変わり始めている

次に注目したいのが、金(ゴールド)市場からの資金流出。

これ、実はかなり大きな変化なんです。

金ETFからの資金流出が示すもの

2025年に入ってから、金ETFからは約100億ドルの資金が流出している。一方で、ビットコインETFには約300億ドルが流入。この対比、偶然じゃないと思うんです。

金は長らく「安全資産」として投資家に選ばれてきたけれど、今はビットコインが「デジタルゴールド」としての地位を確立しつつある。

特に以下の点が、投資家の判断を後押ししている:

デジタル化の進展:若い世代や機関投資家にとって、物理的な金よりもデジタル資産の方が管理しやすい

流動性の高さ:ビットコインは24時間365日取引可能で、金よりも換金性が高い

インフレヘッジ:供給量が2,100万枚に限定されているため、インフレ対策としての魅力がある

もちろん、金がすぐに消えるわけじゃないけれど、資金の一部がビットコインにシフトしているのは明らか。
これは、ビットコインが「投機対象」から「資産クラス」へと成熟している証拠だと思います。

3. Coinbaseのx402プロトコル——AIエージェント経済の幕開け

最後に、個人的に最もワクワクしているのがCoinbaseが発表した「x402」プロトコル。

これ、ちょっと難しい話に聞こえるかもしれないけど、簡単に言うと「AIエージェント同士が自動で決済し合える仕組み」のこと。

x402プロトコルとは何か

x402は、AIエージェントが仮想通貨を使ってリアルタイムで支払いを行うための決済プロトコル。
従来のHTTP 402エラーコード(支払いが必要)を拡張し、AIエージェントが自律的に決済を処理できるようにした仕組みです。

具体例:

AIが高品質なデータにアクセスする際、自動で少額の仮想通貨を支払う

AIエージェント同士が協力してタスクを処理し、報酬を自動分配する

APIの利用料金を、リクエストごとにマイクロペイメントで決済する

これ、すごくないですか?

今まで「AIが経済活動をする」って、SF的な話だったけど、
x402によってAIエージェントが自律的に経済活動を行う未来が、すぐそこまで来ている。

なぜこれが重要なのか

ポイントは、「人間の介在なしに、AIが経済活動を行う」という新しい経済圏が生まれようとしていること。

従来の決済システムは、どうしても人間の承認が必要だった。でも、AIエージェント同士が取引する世界では、
リアルタイムで大量のマイクロトランザクションが発生する。そこで、仮想通貨の「即時決済・低コスト・プログラマブル」という特性が活きてくる。

Coinbaseのブライアン・アームストロングCEOも、「AIエージェント経済はWeb3の次の大きな波になる」と語っている。
実際、Coinbaseはx402を「インターネットの新しい基盤技術」として位置づけていて、かなり本気で取り組んでいる印象です。

投資家として注目すべき点:

AIエージェント経済が拡大すれば、仮想通貨の実需が増える

決済インフラとしての仮想通貨の価値が再評価される

Coinbaseのようなプラットフォーム企業の成長余地が広がる

まとめ:今、何を考えるべきか

2025年第4四半期は、ビットコイン市場にとって「転換期」だと思う。

マクロ経済の安定化、金からビットコインへの資金シフト、そしてAIエージェント経済の台頭——。
これらは単独でも大きな変化だけど、同時に起きていることに意味がある。

個人的には、今の市場は「短期的なボラティリティはあるけれど、長期的には成長トレンドにある」と見ています。
ただし、地政学リスクや金融政策の変化には引き続き注意が必要。

投資家として大切なのは、価格の上下に一喜一憂せず、構造的な変化を見極めること。
そして、自分が信じられるストーリーに基づいて、冷静に判断することだと思います。

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