「ナンピン」と『買い下がり』の違い

前回記事でドル円の
買い下がりプラン一例」をお話しました。

▼前回記事▼

中長期の“優位性トレード”一案(買い下がり手法)

念のため申しますと、
買い下がり」はロングに対してで、
ショートで行う場合は「売り上がり」となります。
(さすがにここは大丈夫ですよね・笑)

で、ですね、
最初のエントリーより下がった際に、
追加エントリーをする行為って
ナンピンじゃないのか?って質問が来るワケです。

確かに「行為そのもの」だけを見ると、
ナンピンも買い下がり(売り上がり)も
やることは同じなんですよね。

けど・・・一番の違いは、
僕に言わせると『トレードビジョンの有無』なんです。

ナンピンをしたことのある人はお分かりだと思いますが、
それって本当なら
「する予定じゃなかった」追加エントリーですよね?

勝つ腹づもりでエントリーしたポジションが
うっかり逆に伸びてしまい、
けど損切りするのはイヤだからと、
追加でエントリーし、チャラか、
あるいはちょっとプラ転あたりまで戻ったら逃げる、みたいな。

もうお分かりだとは思いますが、
つまりそれって「利を伸ばすトレード」ではなく、
『損失を回避すること』が目的だということ。。。

あえて意地悪な言い方をしますと、
膨大な資金リスクを投じて“チャラ”を目指すトレード
↑これがナンピンの本質、つまりダメなところです。

一方、買い下がり(売り上がり)は、
あらかじめ「エントリーゾーン」を決めてあるところが肝となります。

なぜそのようなことをするのか?ですが、
例えば押し目を待ってエントリーしたい際に、
押し目が来ないことってよくありますよね?

「押し目待ちに押し目なし」は、
相場の格言でも有名な部類かと思いますが、
そのような場面に限って
逃した魚は大きかった・・・となりがちなんですよね。
(それだけ相場が強いことの証左であるため)

なので、
「本当は押し目で買いたいが、買い逃しもしたくない」
↑このような場面において『ゾーン買い(売り)』が
戦略的に意味を持つようになるワケです。

当然、ゾーンを外れた場合は損切りとなるのですが、
そこまでを含め、あらかじめシナリオに織り込んであることが、
ナンピンとの決定的な違いだと言えます。

ここからはあくまで僕個人の考えなのですが、
「買い下がり」や「売り上がり」は、
テクニカル中心のデイトレよりは、
ファンダメンタルズも考慮された、
スイングなどの中長期投資に
向いているテクニックだと思っています。

理由としましては、
時間軸の短い手法になればなるほど、
結果的にナンピンとの違いが薄くなるのが一点。

2点目としては、
目論見的に大きな利益を期待出来そうな場面にこそ、
使うべき手法であるとの考えによります。

曲がりなりにも一発目エントリーより下がった場所で
追加エントリーする手法のため、
損切り時の幅がどうしても大きめになることから、
利益期待値が普段以上に高い場面を扱いたいと言え、
そうなるとテクニカル中心のデイトレでは、
「損失リスク:利益期待値」の比率がイマイチであると。。。

つまり、
他の要素(主としてファンダメンタルズ)の優位性も
含まれた『利益期待値の大きい場面』でこそ、
取り扱いたい手法だと思うワケです。

・・・と、
ここまでお読みのうえで、
前回記事をご覧いただくと、
僕のお伝えしたい主旨もより一層伝わるのではないでしょうか。

実はこの記事・・・

6月9日(月)にアップした形になってますが、
僕のスケジュールの都合から、
8日(日)に書いています。

そのため、これを書いている時点で
9日(月)の相場状況を見ることが出来ていませんが、
今日のテーマをベースにした、
トレードプラン一例をお伝えしておこうと思います。

↓これはユーロドル1時間足です。

先週末終了時点での僕の所感としては、
正直触るのは「もう少し後」からにしたいのですが、
他に見本事例に出来そうなリアルタイムチャートがないため、
仕方なくユーロドルにしてみました。

ここでは「ショート」のプランで進めてみます。

上図では、赤線「1.3588」付近に、
ショートエントリー時の利益期待ポイントを置いていることを
ご確認しておいてください。

で、黄色線と白線内のレンジにて、
今日のテーマの「売り上がり」を使って、
トレードプランをイメージしてみます。

▼チャートアップ画像がこちら
-2

ここでは前回プランのように半年も期間を見ず、
早ければ数日から半月以内での決着を想定しています。

ちなみに、
上図チャートでは、無理して「売り上がり」とせず、
白線到達の時点でショート」でも良いかなと思っています。
(そのほうが、正直損切り時の幅が節約できます)

が、なにせ事例が見つからなかったので、
少々無理やり「売り上がりプラン」に落とし込んでみますね。。。

 

1.黄色線と白線のレンジ内で「売り上がり」にてエントリー。

2.押し目なく下落した場合は、
 その時点の保有ポジションを単純に引っ張り
 赤線「1.3588」付近で決済。
 
3.白線まで押した際に最大保有ロットとなるよう調整し
 保有ポジションの平均値を「1.3655」程度にする。

4.白線から40pips程度上の「1.3705」まで上昇の時点で損切り。

5.赤線「1.3588」付近で決済。

↑このようなシナリオの場合、
最大損切り時50pips 最大利益時70pips となります。

で、ですね、
上記シナリオの損切りパターンは「悪いシナリオ」で、
利益パターンは「普通のシナリオ」です。

実はこのトレードプランには、
『良いシナリオ』というのもありまして・・・

ユーロドルの日足を登場させますね。
EURUSD-D

ドル高(ユーロ安)のトレンドが明確に見えてきた場合、
僕は日足の上記青線くらいまでポジションを引っ張るかも知れません。

▼チャートアップ画像がこちら
EURUSD-D 2

青線は「1.3480」付近ですよね。

トレンドが明確になった場合は、
この程度のレベルまでは期待出来ると目論んでますが、
その場合(良いシナリオ時)は、
最大損切り時50pips 最大利益時180pips となります。

※このプランは普通のシナリオに
『トレンドブレイク』を加味させた“合わせ技”の考え方です。

本当なら、
9日(月)の相場状況を見てから書きたかったのですが、
僕が所用で外出してしまい、執筆に間に合わないため、
先週末時点のトレードイメージを取り上げるという、
少々リスキーな記事としてみました(笑)

僕が言いたいのは、
上記トレードシナリオが勝つか負けるかではなく、
あらかじめ「こうなったらこうする」というシナリオを
ご自身の中に、しっかり描いておいて欲しいという部分です。

最低でも「行き当たりばったり」のトレードにならないように!
とのメッセージだとご理解ください。

現実問題としましては、
この記事執筆(8日)以降、
新たな材料が出るかも知れず、
その際は「悪いシナリオ」も当然ありえます。

ですので、もし上記シナリオで負けた場合も、
僕は特段反省もしませんので、
もしご参考にされる方も、
その点はあらかじめ重々ご了承ください。

その代わり?と言ってはナンですが、
仮に「良いシナリオ」になったからと言って、
「ほれ見たことか!」などと自慢することもありませんので、
どうぞよろしくお願いいたします(笑)

大切なのは、
すべてのトレードを限りなく『想定内』にすること
↑これに尽きるというお話なのです。

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2 件のコメント

  • 師匠お疲れ様です
    消し炭のKAWATEです

    ひょっとしてこのブログの記事をキッカケに『リオン式』が生まれたんですかね?
    >当然、ゾーンを外れた場合は損切りとなるのですが、
    そこまでを含め、あらかじめシナリオに織り込んであることが、
    ナンピンとの決定的な違いだと言えます。
    >すべてのトレードを限りなく『想定内』にすること

    師匠: 『チャンスを逃すのが嫌だから試し買い』
    リオン:『相場は届かないし 行き過ぎる』

    これをすべて具現化した手法が、リオン式ゾーントレードなのだと感じました

    • 消し炭のKAWATEさま
      コメントありがとうございます。

      >ひょっとしてこのブログの記事をキッカケに『リオン式』が生まれたんですかね?

      ↑うーむ、どうでしょう。
      僕がブログで示す考え方や思考が彼女のヒントになった部分は
      一定以上あるかも知れませんが
      基本は彼女自身の相場への考察によるものだと思います。

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    ABOUTこの記事をかいた人


    1965年12月29日生まれ。58歳。 常勝トレーダー集団「FXism(エフエックスイズム)」の中心人物で投資歴は1998年以来の24年。 現在に至るまでの道のりは決して 順風満帆ではなく、6度の無一文を経験する。 2006年、これまでの失敗と向き合い、独自の「一泊二日スイングトレード手法」を構築。 これがきっかけとなり多額の資産を一気に築き上げることに成功する。現在は短期デイトレがメインである。